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地震の短期/直前予知の方法 ― 手がかりが見えてきました

中川 徹 (大阪学院大学 名誉教授)

作成: 2024年10月2日

掲載: 2024.11.13

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  編集ノート (中川 徹、2024年11月9日) 

「地震の短期/直前予知の方法 ― 手がかりが見えてきました」という表題での、1頁の報告/解説です。

(1) 筒井稔の方法: 地中のDC電場の観測で、宮城沖M6.8の地震を紀伊半島南端で明瞭に受信した。
          地震の1.5時間前に顕著な変動、地震時に短いパルス、地震後8.5時間後に顕著な変動あり。

(2) 神山の方法:  国土地理院が全国の1300地点の位置を衛星を使って逐次精密測定し公開している。

そのデータを解析し、2018年の北海道での地震(M6.5)について、震央周辺の4つの三角形領域の面積変化を13年間にわたりプロットした。ゆっくりと縮小していた面積が、地震の3ヶ月前かrら異常な変化を示し、地震時に2領域が大きく拡大し、地震後は以前と同様にゆっくりと縮小をを続けた。

(3) 地震の短期/直前予知: 研究 → 実用(公的運用)までの 5段階 (各段階に約5年が必要)

段階(I) 一研究グループ/一観測サイトでの研究: 筒井の方法、神山の方法は、この段階を達成/成功した。
段階(U) 複数研究グループ/複数サイトでの研究: 研究プロジェクトの必要 (特に筒井の方法で必要)
段階(V) 全国展開: 科研費によるプロジェクト。予知する地震の所・規模・時の推定法の確立。
段階(W) 技術体系の確立: 種々の地震に対応できるように、複数の方法を統合して、実証する。
段階(X) 地震短期/直前予知の公的社会的運用: 地震予知注意報 → 〃警報 → 〃緊急警報

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ここに示します1頁の資料は、もともとは、東大YMCAの同年代のOBの人たちの会合で、学生時代から親しくしている/面識があるけれどもその後の経歴や分野は本当に様々な人たちへの近況報告として書いたものです。簡潔に書いており、5分〜10分の口頭説明を想定していますが、この『TRIZホームページ』を見てくださっている方には、よくご理解いただけるだろうと期待して、ここに掲載いたします。

 

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2024. 10. 2    中川 徹

 

(1)  筒井稔の方法

地下150mの竪穴を作り、長さ100mのセンサーで、震源から来る直流電場を測定する。毎秒の連続測定。
実測例: 紀伊半島南端の島の観測所で測定したデータ。2021年5月6日の観測データ:
            宮城沖(直線距離750q)でのM6.8の地震を観測できた。1時間半前からの前兆。微細構造あり。

(2) 神山真らの方法

国土地理院が公開している測位衛星のデータ(全国1300地点の位置情報を30分ごとに精密測定)
を使い、三角網の解析をした。
     解析例: 2018年北海道胆振東部地震の地方について、2012年から2023年までのデータを分析。
           震源域の周辺の地域で、三角網の面積の拡大/縮小の日毎の速度の変化を表示。
                       ゆっくりした変化が、地震の3ヶ月前から異常な変動をし、地震で大きく変わった。

(3) 地震の短期/直前予知: 研究 → 実用(公的運用)までの段階 (各段階に約5年が必要)

 (T) 一研究グループ/一観測サイトでの研究: 方法の発想、装置の開発、測定、地震との相関性

 (U) 複数研究グループ/複数サイトでの研究: 研究プロジェクトの必要、地震との相関の確認
                    地震予知学会内の協力体制の必要、一般財団法人の設立、資金獲得と運用、意識合わせ、広報…

 (V) 全国展開: 科研費によるプロジェクト、一つの方法の確立、予知する地震の所・規模・時の推定

 (W) 技術体系の確立: 国家プロジェクト複数の方法の統合、種々のタイプの地震への対応、予知能力の実証  

 (X) 地震短期/直前予知の公的社会的運用: 
       
(1年前)地震予知注意報→(10日〜1日前)地震予知警報→(数時間〜半時間前)地震予知緊急警報

 

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最終更新日 : 2024.11.13    連絡先: 中川 徹  nakagawa@ogu.ac.jp