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  第6回 日本TRIZシンポジウム 2010  
  計画・準備の詳細ページ: 基調講演Khomenko、OTSM入門セミナー(Khomenko)、基調講演Karimi、グループ討論

責任編集:中 川   徹  (大阪学院大学)

注: 本ページは日本TRIZ協会の公式サイトの掲載情報にアクセスしやすくし、また、本『TRIZホームページ』内に掲載している各種の情報とのリンクを張って、より有効な情報提供を試みているものです。

作成日:  2010年 2月22; 更新: 2010. 3.13; 5. 3;  6.14; 7.25#; 8. 8**; 8.16**; 9. 3***

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第6回 日本TRIZシンポジウム 2010 (9月9日〜11日、於: 神奈川工科大学)では、下記の二人を基調講演に招待し、本人の承諾を得ました。ご期待下さい。 (20010. 2.22)

 

このページの先頭 基調講演 (Nikolai Khomenko) OTSM入門セミナー(Khomenko) 基調講演 (Karimi) # グループ討論 詳細ページC: 直前情報 TRIZシンポジウム2010 親ページ 英文ページ

基調講演 (Nikolai Khomenko、TRIZマスター、カナダ)

基調講演の紹介 (Nikolai Khomenko)  (中川 徹 2010. 2.22)

Nikolai Khomenko (ニコライ・ホーメンコ) 氏は、アルトシュラーの認証によるTRIZマスターである。現在、カナダ在住で、欧州を中心に世界各地でOTSM-TRIZ コンサルタントして活躍している。

テーマ: 「OTSM の全体像」 (仮題) 

Khomenko氏は、ベラルーシの出身、電気工学を学び、1980年にアルトシュラーの1ヶ月TRIZセミナーに参加しました。その後、1985年からアルトシュラーの指導のもとにOTSM (「強い思考の一般理論」) を研究しています。1986-1999年には、ミンスクTRIZスクールのリーダを務め、またこの間、Invention Machine プロジェクトのリーダの一人として、ソフトウェアの設計に携わっています。1997年からはOTSM-TRIZのエキスパートとして、世界各国の企業や研究所に招かれ、訓練およびプロジェクトを指導しています。特にフランスのストラスブールで、OTSM-TRIZの大学院コース (修士課程) の創設に参画し、客員教授として指導にあたっています。

OTSMは、アルトシュラーが1975年にクラシカルTRIZをさらに一般化・汎用化することを目指して研究を開始したものだといい、1985年以降Khomenko氏が継承・発展させているものです [Valeri Souchkov によるTRIZ年表参照 ]。クラシカルTRIZを全面的に改良することを指向し、技術分野に限らず、社会やビジネスを含めた広範な分野で、大規模で複雑な問題をも扱えるように発展させてきています。昨年のTRIZシンポジウム2009 では、地域のエネルギー問題を捉える枠組みとその適用例を、A. Mirakyan, N. Khomenko他の連名で発表 して、私たちもその重要性を認識しました [中川のPersonal Report (Part E) を参照 ]。

今回の基調講演では、OTSMの全体像、特にその基本的な考え方と大規模問題への応用のしかたについて、話していただくことにしました。

同氏はまた永年、子どものためのTRIZベースの創造性教育のプロジェクト (「ジョナサン・リビングストン プロジェクト」) を指導しており、沢山の教育者を養成し、アニメ教材なども作っています。この面でも世界のリーダです。

基調講演の概要 (Nikolai Khomenko)  (2010. 6. 6 受理) (和訳: 黒澤愼輔)        (2010. 6.14 掲載)

OTSM(強力な思考の一般理論):
発展の経緯、理論的背景、諸技法、および活用分野

ニコライ・ホメンコ(Insight Technologies 研究所、カナダ)
(和訳: 黒澤 愼輔)

  OTSMは古典的TRIZが進化してゆくべき方向としてゲンリフ・アルトシューラが用いた言葉の頭文字を並べた略語です。英語では”General Theory of Powerful Thinking”と訳すことができます。アルトシューラは1970年代半ばに古典的TRIZはOTSMに移行するという考えを示しました。1980年代には大枠となるいくつかのアイデアが形作られ、OTSMの開発が正式に始まりました。アルトシューラは技術的な分野で問題を創造的に解決する手法としての古典的TRIZは十分に成熟したと考えていました。しかし、人々がTRIZの技法群を非技術的な分野で使うようになると、アルトシューラは「どうすればTRIZを技術的問題解決の理論から、分野に限定されない複雑で包括的な問題の解決理論へと変化させることができるか?」という課題を提起しました。本論では、25年間にわたるOTSMの研究の成果のまとめと、今後の展開の見通しを紹介します。

基調講演の拡張アブストラクト   (PDF、 1頁) (和訳: 黒澤愼輔)  (2010. 6.18)   英文

なお、『TRIZホームページ』基金は、第2回TRIZ功労賞をTRIZシンポジウムにおいて同氏に贈呈いたします。==>   (2010. 9. 7) (詳細は、後日発表)


シンポジウムプレセミナー: 「Nikolai Khomenko: OTSM-TRIZ入門セミナー」   (2010. 6.14; 8.16**)

日本TRIZ協会では、TRIZシンポジウムの前日に、基調講演講師の Nikoloi Khomenko 氏による「OTSM-TRIZ入門セミナー」を下記のように開催することにいたしました。とうぞ、奮ってご参加下さい。

名称:

第6回 日本TRIZシンポジウム 2010 プレセミナー 『Nikolai Khomenko: OTSM-TRIZ入門セミナー』

開催組織: 主催: 日本TRIZ協会、  共催: (学) 産業能率大学、   共催: 『TRIZホームページ』基金
日時: 2010年 9月 8日 (水) 10:00 - 17:00
会場:

(学) 産業能率大学 サテライトオフィス セミナールーム (JR東京駅日本橋口隣接 サピアタワー 9階)

講師: Mr. Nikolai Khomenko (TRIZマスター、カナダ在住)
言語: 英語。時間の節約のため日本語への通訳をいたしません。悪しからず。
参加費:   10,500円。 (税込み、テキスト代、昼食弁当代を含む)
申込み先: 日本TRIZ協会 事務局 (Email: info@triz-japan.org )
参加要件:    第6回 日本TRIZシンポジウム 2010 参加登録者 または 日本TRIZ協会会員。 定員20名。
テーマ・
内容紹介:

OTSMは、アルトシュラーが1975年にクラシカルTRIZをさらに一般化・汎用化することを目指して研究を開始したもので、1985年以降Nikolai Khomenko氏が継承・発展させているものです。クラシカルTRIZを全面的に改良することを指向し、技術分野に限らず、社会やビジネスを含めた広範な分野で、大規模で複雑な問題をも扱えるように発展させてきています。昨年の第5回TRIZシンポジウムでは、地域のエネルギー問題を捉える枠組みとその適用例を、A. Mirakyan, N. Khomenko他の連名で発表 して、私たちもその重要性を認識しました。

このたび、日本TRIZ協会では第6回TRIZシンポジウムにKhomenko氏を招待し、OTSMについて基調講演(80分)をいただきます。ただ、それだけの時間では伝わりきれないことが明らかですので、丸一日の本セミナーを開催することにしました。本セミナーでは、「TRIZを良く知っているが、OTSMについてはほとんど何も知らない」 ことを前提にして、OTSM について基本から適用事例までを、じっくり講演していただきます。時間節約のために、日本語への通訳をいたしません (TRIZ協会では、皆さんの希望が強ければ、後日日本語による紹介セミナーを開催することも検討しております)。大規模で重要な多くの問題に取り組む基盤作りのために、本セミナーにどうぞご参加下さい。

==> Nikolai Khomenko の 基調講演 (兼本セミナー) の 拡張アブストラクト (黒澤愼輔氏 和訳)

なお:

(学) 産業能率大学の厚意により、東京駅隣接の同大学セミナールームを会場として無償提供いただいています。

『TRIZホームページ』基金は、第2回TRIZ功労賞をTRIZシンポジウムにおいて同氏に贈呈いたします。

開催案内 パンフレット (PDF)   (2010. 6.14)

会場案内、入館案内 (2010. 8.16**)

セミナー会場は、東京駅八重洲北口に隣接したサピアタワーの 9階にあります。

建物を入って、エスカレータで3階の「オフィスロビー」に行きます。そこで、氏名、所属(会社名など)、行き先: 産業能率大学、目的: 日本TRIZ協会セミナー参加、を告げて下さい。訪問者カードを貰い、エレベータで9階にお出で下さい。

東京駅からのアクセスの詳細 (サピアタワーのWebサイト):  https://www.bispot.jp/sapia/access/pdf/jrkaraannai.pdf


基調講演 (Mahmoud Karimi、イラン)

基調講演の紹介 (Mahmoud Karimi)  (中川 徹 2010. 2.22)

Mahmoud Karimi (マーモウド・カリミ) 氏は、イラン革新・技術研究所 (Iranian Institute of Innovation & Technological Studies (IIITS)) の副所長であり、ETRIAのイラン委員である。

テーマ: 「イランにおけるTRIZの社会普及活動」 (仮題) 

「イランの人の基調講演」と聞いて、皆さんはきっとびっくりされたでしょう。Google検索で、「TRIZ」のキーワードでの検索が世界中で一番多い国が、実はイランだというのです。イランでは、TRIZの社会的認知が非常に進んでおり、それを引っ張ってきた一人が、この若いリーダ Karimi氏です。

イランでのTRIZの導入は、1999年に大学のQFD研究グループが着目したことから始まったといいます。2001年にIIITS研究所が、非営利の民間研究所として設立されました。世界のTRIZ指導者を招いてセミナーを行い、徐々にその考え方と問題解決技法を習得していきます。2007年にはPSST (問題解決の戦略と技法) 国際会議を開き、1000人近くが参加したとのことです。テレビやラジオなどのマスメディアを活用していることが特徴で、テレビ教材(5回シリーズ) を作ってイラン国営の教育テレビですでに3度放映し、また朝・夜の人気のテレビトークショウで何回かTRIZをテーマに放送しています。ちなみに、TRIZシンポジウム2008での宮西さん親子の「アメンボウ研究」の発表 が、イランのテレビで放送され、あちこちで大変人気だそうです。

今回の基調講演では、イランでどのようにしてTRIZの社会的認知度を高めていったのか、について話していただくことにしました。Karimi氏は、いろいろな映像を使って、ドキュメンタリのような形で発表したいと意欲的に考えてくれています。

なお、Karimi氏より、「イランにおけるTRIZ活動」という原稿をいただいており、『TRIZホームページ』に英文と和訳とで掲載しました。非常に参考になります。(2010. 2.22 中川)  同氏から届いた写真 7枚を追加掲載しました。(2010. 3.11 中川)
「イランにおけるTRIZの活動(2)」の記事を『TRIZホームページ』に英文と和文で掲載しました(2010. 3.24 中川)。

基調講演の概要 (Mahmoud Karimi)  (2010. 6.15 受理)       (掲載: 2010. 6.17; 6.19; 7.25#)

イランにおけるTRIZの普及活動:
TRIZの適用と推進による新しい国民的パラダイムへの転換

Mahmoud Karimi and Sara Salimi
(イラン革新技術研究所(IIITS)、イラン)
(和訳: 中川 徹 2010年6月19日、微修正: 7月23日)

教育を受けた一つの学際的なグループが、新しい耳慣れない用語としてTRIZに関心を持ち、それ以後TRIZに焦点をあてて行った。本稿には、イランでTRIZに関してどんなことが行われたのか、そして、TRIZを推進するためになぜ、テレビやラジオや新聞などのメディアが使われたのかを説明する。本稿ではまた、どのようにして人々が「TRIZって、なに?」と尋ねるように引きつけられていったのか、そして、日常の活動から技術問題やビジネスにまでいたるさまざまな領域で、TRIZの思想や方法論や応用を理解するように導かれていったのか、について述べる。学び、考えるように動機づけられている人々の国では、ツールを使おうとするより前に、人々はその知識の中核にある思想を理解したいと考える。そこで重要だったことは、TRIZのような一つの新しいラジカルな思考アプローチが、どのようにすれば人々に信じられ、受入れられ、発展され、応用されていくことができるかを、探ることであった。TRIZを国民的な広がりで適用し推進するにあたってのさまざまな問題を解決するのにTRIZを使ってきた。教育省におけるいくつかの戦略レベルの問題の解決にも、また学校の生徒たちの簡単な問題の解決にも、TRIZが使われてきた。

[注 (中川、2010. 7.23): "nationwide" という語の訳を、「全国的」ではなく、「国民的」と改めました。] (2010. 7.25#)

基調講演の拡張アブストラクト   (PDF、 2頁) (和訳: 中川 徹、2010年7月23日) (掲載: 2010. 7.25#)
英文 (PDF 1頁) (掲載: 2010. 7.25#)  

 


  グループ討論について  (2010. 6.14; 8.16**; 9. 3***)

問題意識を共有する人たちで、じっくり討論する時間を持ちたいと考えております。(休憩時間や昼食・夕食時のインフォーマルな交流の他に) つぎような機会をご活用下さい。

昨年 (国立女性教育会館にて) 実施しましたグループ討論の経験から、つぎのような教訓を得ております。

そこで、今年は、各グループについて、つぎの諸点をできるだけ事前に明確にしたいと考えている。

(1) グループ名: グループ(A)(B)など。またテーマを簡略化して名称とする。
(2) テーマ: 討論のテーマあるいは分野。(あまり限定しすぎない方がよい。)
(3) コーディネータ: 一人または二人(あるいは三人)。グループを事前に組織・調整し、司会などをする。
(4) スピーカ: グループの討論に積極的に参加し、なんらかの資料やアイデアを提供したいと思う人。ただし、一人の人が (3)(4) のレベルで複数のグループにエントリしてはならない。
(5) メンバ:  このグループの討論に参加したいと思う人たち。大部分の (発表者でない) 参加者は、シンポジウム第2日になってから (あるいはグループ討論の直前に) どのグループに参加するかを決めることになるだろう。
(6) 使用言語: 主に使用する言語 (英語または日本語)。および通訳のサービスの可能性 (英→日、日→英) 。
(7) 場所: 最終的には、シンポジウムの第2日に決定、公表する。

現在の案は、今回の5件の「テーマ講演」と1件の「チュートリアル」に対応して、これらのテーマの周りで、それぞれの講演者を中心に、以下のような 6グループでの討論を考えています。ただし、コーディネータなどでまだ調整中のものがあり、使用言語 (特にグループ(C)(D)(E) )についても検討中です(2010. 8.16)。さらに検討を進めました結果、原案をベースにコーディネータなどを確保し、グループ(A)〜(E)でできるだけ英語を使うようにすることにいたしました。(2010. 9. 3***)

グループ テーマ コーディネータ スピーカ 使用言語
(A) 教育とTRIZ

大学におけるTRIZの教育と研究、学校(高校〜幼稚園) における創造性教育、TRIZの社会への浸透、TRIZのエッセンスの理解

中川 徹、
Nikolai Khomenko
Mahmoud Karimi

英語。(日→英通訳補助)

(B) 技術分野と企業でのTRIZ

技術的問題にTRIZをどのように適用するとよいか、企業でTRIZを推進するにはどうしたらよいか、経営者・マネジャたちにTRIZを説得するには、

黒澤愼輔、
Gaetano Cascini、SeHo Cheong?
  英語。(日→英通訳補助)
(C) 商品企画とTRIZ

市場を予測する、技術を予測する、新商品を開発するには、

澤口 学   英語と日本語。(通訳補助)
(D) 知財戦略とTRIZ

知財戦略、ビジネス戦略、研究開発戦略へのTRIZの活用

片岡敏光   英語と日本語。(通訳補助)
(E) IT/ソフト分野のTRIZ

IT/ソフトウェア分野の問題にTRIZをいかに適用するか

庄内 亨、福嶋洋次郎   英語と日本語。(通訳補助)
(F) TRIZの導入

自分の組織にTRIZを導入するには、TRIZのエッセンスを理解する、初めての人たちのためのQ&A、...

前古 護   日本語 (英語使わず)

シンポジウムの発表者・参加者の皆さんが、これらのグループ討論の準備に加わってくださり、また討論に積極的に加わってくださるようお願いいたします。当日、掲示板に各人の参加希望を記入貼り付けするための表を張り出します。 (==> 詳細ページC も参照下さい。)

 
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最終更新日 : 2010. 9. 3.     連絡先: 中川 徹  nakagawa@ogu.ac.jp