編集ノート(中川 徹, 2002年 9月18日)
本稿は, SickafusのUSIT教科書の付録DにあるHeuristics の概要を示し, USIT解法の整理のために用い, 掲載するものである。出典はつぎのとおり。Ed Sickafus著, 'Unified Structured Inventive Thinking: How to Invent', Ntelleck 刊 (1997)。この部分の訳は, 古謝・中川訳 (仮訳)。Sickafusは, USIT教科書において, USITの解決策生成法の詳細を記述した上で, 付録Dにここのヒューリスティックスを掲載している。それは, TRIZの発明原理などとUSITの観点を総合して, 発明原理と同様なスタイルでまとめてみようとしたSickafusの試みであると考えられる。これらのヒューリスティクスでは, 観点を明確にすることに主眼があり, その観点では正/逆の両方の作用 (例えば, 導入する/除去する, 増加させる/減少させる, など) を考えることを奨めている。事例などはここでは省略した。
(注1) [USIT 1a] などと表記したものは, 中川・古謝・三原による「USITの解決策生成法の一覧」での項目を示す (2002. 8.21)。詳しくは, 同一覧の「拡張版」を参照のこと。
本ページの先頭 | TRIZの諸技法 (親ページ) | TRIZ発明原理 | 発明標準解 (Salamatovの教科書) | 発明標準解 (Mannの教科書) | 進化のトレンド | USIT技法 (拡張版) | 英文ページ |
本ページの先頭 | TRIZ/USIT 解法の相互索引(親ページ) | TRIZ発明原理 | 発明標準解 (Salamatovの教科書) | 発明標準解 (Mannの教科書) | 進化のトレンド | 21のヒューリスティクス (Sickafus) | USIT オペレータ (標準版) | USITオペレータ (拡張版) | 英文ページ |
Sickafus のヒューリスティックス - USITの解決策生成法の新しい体系との対応
時間を基礎とするもの
1.フェーズの異なる諸機能の統合 (相変化)
同じオブジェクトについて,
1a. (1)異なる場所において, あるいは,
1b. (2)異なる時間において, それぞれ異なる属性を活性化する。 [USIT 2e, 3f]
2.事象の順番
2a. 変更する: [USIT 3f]
2b. 反転する: [USIT 3f]
2c. 多重化する: [USIT 3f]
3.事象の速さ
3a. 導入する: [USIT 3f]
3b. 増加させる: [USIT 3f]
3c. 減少させる: [USIT 3f]
3d. 除去する: [USIT 3f]
4.周期性 (周期は周波数の逆数)
4a. 導入する: [USIT 3f]
4b. 増加させる: [USIT 3f]
4c. 減少させる: [USIT 3f]
5. フィードバック
5a. 導入する: [USIT 3h]
5b. 増加させる: [USIT 3h]]
5c. 減少させる: [USIT 3h]
5d. 除去する: [USIT 3h]
6. 事象の同期/ずれ/差分: (位相ずれ現象はヒステリシス(履歴現象)として知られている)
6a. 同期させる: [USIT 3i]
6b. 位相をずらす: [USIT 3i]
6c. 差分をとる: [USIT 3i]
7. 事象の開始
7a. 早くする: [USIT 3f]
7b. 遅くする: [USIT 3f]
空間を基礎とするもの
8. オブジェクトの空間的秩序
8a. 導入する: [USIT 2d]
8b. 増加させる: [USIT 2d]
8c. 減少させる: [USIT 2d]
8d. 除去する: [USIT 2d]
9. 形状変化
9a. 導入する: [USIT 2d]
9b. 防止する: [USIT 2d]
10. パターン変化の周期 (パターン変化の周期は空間周波数の逆数)
10a. 導入する: [USIT 2d]
10b. 増加させる: [USIT 2d]
10c. 減少させる: [USIT 2d]
10d. 除去する: [USIT 2d]
11.対称性
11a. 導入する: [USIT 2d]
11b. 増加させる: [USIT 2d]
11c. 減少させる: [USIT 2d]
11d. 除去する: [USIT 2d]
12. 問題の局所化/非局所化
12a. 局所化する: [USIT 2d]
12b. 非局所化する: [USIT 2d]
13. オブジェクトの重ね合わせ/分離/分化 (統合)
13a. 重ね合わせる: [USIT 2d, 4b]
13b. 分離する: [USIT 2d, 4b]
13c. 分化する: [USIT 2d, 4b]
14. 時間的要素の排除/導入 (可変→一定)
14a. 排除する: [USIT 2e]
14b. 導入する: [USIT 2e]
解決戦略
15.有害作用
15a. 除去する : [USIT 2a]
15b. 災い転じて福となす: [USIT 2a]
16.矛盾 (対立) を起こす、反対のことを試す
[USIT 4e]
17.極限にもっていく: 0,1 … 無限大
17a. 一次元で数個から無限大へ: [USIT 1b]
17b. 一次元の無限大から二次元の無限大へ: [USIT 1b]
17c. ジッパーを「一単位」に減少する(あるいは無限の一連続体): [USIT 1d]
18.オブジェクトの機能を一般化する
18a. 特異性の発見のために [USIT 5a]
18b. 代替物の発見のために [USIT 5a]
19. 解決策を一般化して, 他の解決策の雛形にする
[USIT 5a]
20. 単純化/複雑化
20a. 単純化する: [USIT 4e]
20b. 複雑化: [USIT 4e]
21. 変換 (エネルギーまたは情報を一つの形態から別の形態に変える; 例えば, センサー/変換器)
[USIT 3d, 2b]
本ページの先頭 | TRIZ/USIT 解法の相互索引(親ページ) | TRIZ発明原理 | 発明標準解 (Salamatovの教科書) | 発明標準解 (Mannの教科書) | 進化のトレンド | 21のヒューリスティクス (Sickafus) | USIT オペレータ (標準版) | USITオペレータ (拡張版) | 英文ページ |
総合目次 | 新着情報 | TRIZ紹介 | 参考文献・関連文献 | リンク集 | ニュース・活動 | ソフトツール | 論文・技術報告集 | フォーラム | Generla Index |
ホームページ | 新着情報 | TRIZ紹介 | 参考文献・関連文献 | リンク集 | ニュース・活動 | ソフトツール | 論文・技術報告集 | フォーラム | Home Page |
最終更新日 : 2002. 9.18 ; 再掲載 : 2012.12.22 連絡先: 中川 徹 nakagawa@ogu.ac.jp