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編集ノート (中川 徹、2011年 9月24日)
本稿は、昨年の第6回日本TRIZシンポジウム (2010年9月9-11日) において、ポスター発表されたものです。この発表は参加者による投票により、「私にとってもっとも良かった発表」の一つとして表彰を受け、その発表スライド (和文) はすでに日本TRIZ協会の公式サイトに公開掲載されています。
このたび私は、昨年のTRIZシンポジウムの発表のうちのほぼ半数を精選して、本ホームページに和・英で個別ページを作り、著者の了解を得て発表スライドを本サイトに収録して、より広く読んでいただけるようにいたしました。また、昨年11月〜本年4月に順次掲載しました中川の「Personal Report of Japan TRIZ Symposium 2010」(英文) から関係紹介記事を抽出して英文ページに掲載いたします。
本ページはつぎのものを掲載しております。
和文ページ (このページです) 英文ページ 拡張概要のHTML 版
同 PDF版概要のHTML版
同 PDF 版発表スライド (ポスター紹介) のPDF版 (英文) (本サイト内)
英訳: 庄内 亨 (日立)発表スライド (ポスター) のPDF版 (本サイト内) [注: シンポジウム開催時に英文スライドは作成されていません。] -- 中川による紹介 ("Personal Report" より) (英文)
[注: 紹介作成に際して、数枚のスライドを中川が英訳し、著者の了解を得て掲載しました。](もう一つの) 山畳・花岡によるオーラル発表 では、TRIZの40の発明原理をマインド分野 (心理分野) に適応するように読み替えて、 40の「マインド原理」を得ています。一方このポスター発表では、それをさらに発展させて、40の「マインド原理」と、心理学での12の心理的矛盾(葛藤)パターンとを組み合わせて、52枚の 「マインドカード」を創りました。それらをちょうどトランプのようにして使った新しい「マインドトレーニング」のモデルを作り、研修者が自分自身の心理的葛藤を克服するのを助けるようにしています。シンポジウム参加者の投票により、「私にとって最も良かった発表」の賞を得たものです。
[1] 拡張概要
TRIZマインドカードによる創造的思考の実践
〜 あらゆるところにTRIZのエッセンスを 〜
花岡 幸枝 (株式会社ウィズダム) 、 山畳 秀人(ドコモ・システムズ株式会社)
日本TRIZ協会主催 第6回日本TRIZシンポジウム、オーラル発表、
2010年9月 9-11日、神奈川工科大学、神奈川県厚木市
概要
企業での社員教育、個人の悩み事解決、または公私共に起こりうる問題ごとへの対策と解決において、マインド分野からの視点で、理想と現実との間に心の矛盾が生じることがわかった。創造的思考を補助するTRIZ技法が技術面での矛盾解決にも役立っていることを知り、これをマインド面からの心の矛盾解決に役立つのではないかと思い立ち、言葉遊び的な感覚から40の発明原理を応用したマインドカードを作成することとした。創造的作業、創造的発想を促す発明原理は、思考の固定観念を崩す効果と共に、イメージへの広がりがみられ、さまざまな分野で活用することができた。
内容説明
1.背景
人間心理面の問題解決をテーマにした、企業研修や、カウンセリングにおいて、従来の心理学的なツールを利用してきたが、発想を広げるためのツールとしては不十分であった。そこで、技術分野で利用されているTRIZの発明原理を人間心理面でも応用できるツールにできないか、検討を進めることとなった。
2.TRIZマインドカードの製作
TRIZの発明原理を、人間心理面で活用できるよう、一般用語に変換することとした。用語の変換にあたっては、TRIZコンサルタントの方々の意見を参考にしながら、発明原理からはずれすぎない範囲で一般化を試みた。
最初は、40の文字だけのカードであったが、イメージがふくらみにくいとの意見が多く、親しみやすいイメージを加えたカードにし、ゲーム的な要素を入れるために、トランプ形式に変えていった。
トランプ形式にするために、残り12枚のカードをどのようなカードにするか検討した結果、心理矛盾を表現するカードにすることとした。
結果的に、12の心理矛盾を解決するTRIZマインドカードとなり、このカードだけで研修ツールとして扱える内容にすることができた。
3.思考フレームワークの適用
12の心理矛盾からテーマにしたいカードを選び、40の発明原理から解決のためのカードを選ぶ、といった単純ワークで発想は広がるが、9画面法や、一般的なカウンセリングシートなどの思考フレームワークツールを併用することで、より効果的な問題解決につながっていくことがわかってきた。
- 問題のテーマに合わせて思考フレームを選択
- テーマに該当する心理矛盾を設定
- 思考フレームのステップ毎にカードを選択
- カードのイメージから解決方法を発想する
従来の思考フレームワークだけでは、固定観念や個人の意思に左右されがちだが、TRIZマインドカードを利用することで、発想を広げることができるようになった。
4.多様な利用シーン
企業や個人を対象にしたモニター研修を通して、TRIZマインドカードの有効性を検証していった結果、下記分野での適用が可能であることがわかった。
- 企業におけるヒューマンエラー研修ツール
- 個人に対するカウンセリングツール
- 観光型イベントのコミュニケーションツール
心理矛盾のカード部分を、目的に応じたカードに変更することで、人間心理以外の分野でも適用可能であり、さらなる利用シーンの広がりを目指していく予定である。
[2] 発表スライド:
発表スライド (ポスター紹介) 和文 (4 スライド、PDF 707 KB) (本サイト内) (公開、変更禁止、コピー禁止、印刷許可)
発表スライド (ポスター) 和文 (16 スライド、PDF 1.3 MB) (本サイト内) (公開、変更禁止、コピー禁止、印刷許可)
発表スライド (ポスター紹介) 英文 [英訳: 庄内 亨 (日立)] (4 スライド、PDF 185 KB) (本サイト内) (公開、変更禁止、コピー禁止、印刷許可)
[注: シンポジウム開催時にポスタースライドの全体は英訳は作成されていません。下記の中川の紹介作成に際して、数枚のスライドを中川が追加して英訳し、著者の了解を得て掲載しました。]
[3] 中川による紹介 (英文):
Personal Report of Japan TRIZ Symposium 2010,
Part H. Applications to Soft & Non-technical Areas
中川 徹 (大阪学院大学)、2011年 4月23日 (掲載: 2011. 4.30)==> 花岡論文 英文ページ内 (英文)
紹介要点:
山畳・花岡によるオーラル発表 では、TRIZの40の発明原理をマインド分野 (心理分野) に適応するように読み替えて、 40の「マインド原理」を得ています。一方このポスター発表では、それをさらに発展させて、40の「マインド原理」と、心理学での12の心理的矛盾(葛藤)パターンとを組み合わせて、52枚の 「マインドカード」を創りました。それらをちょうどトランプのようにして使った新しい「マインドトレーニング」のモデルを作り、研修者が自分自身の心理的葛藤を克服するのを助けるようにしています。シンポジウム参加者の投票により、「私にとって最も良かった発表」の賞を得たものです。
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最終更新日 : 2011. 9.25 連絡先: 中川 徹 nakagawa@ogu.ac.jp