Press the button for going to the English page.
編集ノート (中川 徹、2011年 9月22日)
本稿は、昨年の第6回日本TRIZシンポジウム (2010年9月9-11日) において、オーラル発表されたものです。この発表のスライドは、一般発表の一つとして、日本TRIZ協会の公式サイトでは「会員限定ページ」に3月から掲載されています。
このたび私は、昨年のTRIZシンポジウムの発表のうちのほぼ半数を精選して、本ホームページに和・英で個別ページを作り、著者の了解を得て発表スライドを本サイトに収録して、より広く読んでいただけるようにいたしました。また、昨年11月〜本年4月に順次掲載しました中川の「Personal Report of Japan TRIZ Symposium 2010」(英文) から関係紹介記事を抽出して英文ページに掲載いたします。
本ページはつぎのものを掲載しております。
和文ページ (このページです) 英文ページ 拡張概要のHTML 版
同 PDF版概要のHTML版
同 PDF 版[注: シンポジウム開催時に英文スライドは作成されていません。]
-- 中川による紹介 ("Personal Report" より) (英文)
[注: 紹介作成に際して、約半数のスライドを中川が英訳し、著者の了解を得て掲載しました。]著者らは、「マインドトレーニング」 (すなわち、会社での従業員研修や、個人の悩みごと解消などのための研修) に従事してきており、最近TRIZに出会い、TRIZをうまく取り込んでいます。TRIZの40の発明原理をやさしく言い換えた「マインド原理」を作り、それを心理的惰性を克服するためのトレーニングに適用しているのです。非常に興味深い、TRIZの新しい応用分野です。
なお、本発表をさらに発展させた、花岡・山畳のポスター発表 も参照下さい
[1] 拡張概要
TRIZをマインド分野に応用した実践的アプローチ
〜 TRIZマインド研修の確立に向けて 〜
山畳 秀人(ドコモ・システムズ株式会社)、 花岡 幸枝 (株式会社ウィズダム)
日本TRIZ協会主催 第6回日本TRIZシンポジウム、オーラル発表、
2010年9月 9-11日、神奈川工科大学、神奈川県厚木市
概要
企業における社員教育、個人の悩み事解決などのマインド分野において、問題解決思考を強化するための各種ツールを比較選定した結果、創造的思考を補助するTRIZ技法が有用であることがわかってきた。TRIZ技法に従い心理矛盾を明確にし、心理変化の予測を行い、固定観念にとらわれない創造的理想解へのアプローチに、40の発明原理を応用してみた。TRIZの従来技法だけではマインド分野への応用が困難な部分があり、マインド分野で使われてきたツールとの融合、最適化を行った結果、「TRIZマインド研修」という新たな分野を確立することができるようになった。
内容説明
1.背景
企業における社員教育では、知識習得型研修が主であったが、ヒューマンエラーの解決のために、人間心理を考慮した問題解決型研修が求められるようになってきた。人間心理を洞察する際に、固定観念にとらわれたマニュアル型思考になってしまう部分を、創造的思考に切り替えるためのツールとして、TRIZに着目することとした。
また、企業では解決しにくい、個人のプライベート面での悩み事解決にも、心理矛盾を解決するためのセルフカウンセリングツールとして、TRIZの応用を試みることとした。
2.マインド分野へTRIZを
マインド分野にTRIZを応用するポイントとして、次の点を検討してみた。
? 技術矛盾の整理方法で心理矛盾を定義
? 40の発明原理を人間心理の問題解決に適用
? 9画面法による理想解のイメージ化
? 進化トレンドによる心理変化の把握
? TRIZを適用する部分と適用できない部分の明確化技術分野での矛盾解決マトリックスは、そのままでは人間心理面で使えないため、技術用語を一般用語に変換しながら、手法の適用を目指してみた。いくつかの部分で応用可能な所もあるが、心理問題をカバーするためには、さらなる分類整理を要する。矛盾解決のために40の発明原理を活用することも試みた。人間心理面の問題解決に適用するためには、技術に特化した用語を人間心理面で応用しやすい用語に変換する必要があった。9画面法で人間心理を洞察し、問題解決の方向性を得られるか試みてみた。時間軸、心理変化、対人関係といった様々な切り口で分類することで、応用可能であることがわかった。技術面の進化トレンドと同様に、人間心理にも変化のトレンドがあることも、各種心理学を整理していくことで見えてくる部分はあるが、この部分はさらなる研究が必要である。
3.TRIZマインド研修の実践
企業内の社員教育にて、ヒューマンエラーを引き起こす人間心理の矛盾解決を、独自の思考フレームワークだけで行った場合と、発明原理に基づく思考キーワードを併用した場合で、比較検証してみた。
思考フレームワークだけでは、マニュアル的な解決策しか出てこないが、発明原理のキーワードを用いることで、新たな発想を得ることができた。また、グループワーク形式で実践することで、他人の考えを共有したり、社員同士の親睦を深めるきっかけにもなった。
4.セルフカウンセリングツールとしての期待
企業では関与しにくい、個人のプライベート問題についても、思考フレームワークに従ったキーワードからの発想方法を指導するだけで、ある程度、自力での問題解決につなげることはできた。感情面での問題には、発明原理的キーワードだけでは効果が出ないこともわかり、感情面を左右する視覚効果、音響効果、体感動作などを併用しながら、さらなる実践を試みたいと思う。
[2] 発表スライド:
発表スライド 和文 (28 スライド、PDF 1.2 MB) (本サイト内) (公開、変更禁止、コピー禁止、印刷許可)
[注: シンポジウム開催時に英文スライドは作成されていません。下記の中川の紹介作成に際して、約半数のスライドを中川が英訳し、著者の了解を得て掲載しました。]
[3] 中川による紹介 (英文):
Personal Report of Japan TRIZ Symposium 2010,
Part H. Applications to Soft & Non-technical Areas
中川 徹 (大阪学院大学)、2011年 4月23日 (掲載: 2011. 4.30)==> 山畳論文 英文ページ内 (英文)
紹介要点:
著者らは、「マインドトレーニング」 (すなわち、会社での従業員研修や、個人の悩みごと解消などのための研修) に従事してきており、最近TRIZに出会い、TRIZをうまく取り込んでいます。TRIZの40の発明原理をやさしく言い換えた「マインド原理」を作り、それを心理的惰性を克服するためのトレーニングに適用しているのです。非常に興味深い、TRIZの新しい応用分野です。
本ページの先頭 | 発表拡張概要 | 発表スライド PDF | 中川による紹介 (Personal Report) | 花岡・山畳のポスター発表 | TRIZシンポジウム2010 Personal Report | TRIZシンポジウム2010 | 英文ページ |
総合目次 | 新着情報 | TRIZ紹介 | 参 考文献・関連文献 | リンク集 | ニュー ス・活動 | ソ フトツール | 論 文・技術報告集 | 教材・講義ノート | フォー ラム | Generla Index |
ホー ムページ | 新 着情報 | TRIZ 紹介 | 参 考文献・関連文献 | リ ンク集 | ニュー ス・活動 | ソ フトツール | 論文・技 術報告集 | 教材・講義 ノート | フォー ラム | Home Page |
最終更新日 : 2011. 9.25 連絡先: 中川 徹 nakagawa@ogu.ac.jp