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編集ノート (中川 徹、2013年12月 7日)
本論文は、9月の日本TRIZシンポジウムで発表されたものです。TRIZ協会の研究分科会の一つとして、4年間の継続的な活動を行い、着実に進んできた優れた発表です。これは一般発表の一つとして、日本TRIZ協会のホームページの「会員専用ページ」に和文・英文で収録されていますが、公開ではありません。著者の希望・了解とTRIZ協会の了解を得て、この『TRIZホームページ』に、和文と英文(スライドはTRIZ協会英訳)で公開掲載いたします。掲載を許可いただいた著者と日本TR協会に感謝いたします。
ビジネス・経営の分野で、宅配便ビジネスの発展を具体事例として扱い、矛盾を同定して解決するやり方、いろいろな側面での進化の段階を判断して近い将来でのつぎの発展段階を予測する方法、などを例示・考察しています。非技術の分野でのTRIZの利用法として、よく学習するとよい事例分析・考察です。より詳しくは、著者による「概要」とその「内容説明」を読んでいただくのがよいでしょう。
スライドは全体で50枚、そのそれぞれがかなりびっしり書いてあるものです。そのうちの 5枚を選択して、このHTMLのページに画像として示します。詳細は、PDFファイルでの50枚のスライドをご覧ください。(このPDFファイルはTRIZ協会が提供しているもので、ダウンロードと印刷は許可されていますが、コピーはできません。)また、英文ページは、本ページと同様の構成で、TRIZ協会が英訳したスライドを掲載しています。海外のTRIZ専門家や実践者・学習者に読んでもらえることは、有益なことです。
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アブストラクト (2013年5月15日提出) PDF
TRIZを適用した『新商品・サービス』システム創出のスキーム
〜「ヒット商品・サービス」をTRIZで解析し、「新商品・サービス」システムの創出方法を探る〜ビジネス・経営TRIZ研究分科会(NPO法人 日本TRIZ協会)
吉澤郁雄((学)産業能率大学)、伊沢久隆(ソニー(株))、菊池史子(パイオニア(株))、
森谷康雄(富士通アドバンストテクノロジ(株))、 池田理((株)ニコンイメージングシステムズ)第9回 日本TRIZシンポジウム、 2013年 9月5-6日、統計数理研究所(東京都立川市)
概要
いままで公開されているTRIZの適用事例は、ワールドワイドで考えても、ほとんどが技術課題であった。今後、TRIZを更に拡大、普及させるためには、ビジネス、経営およびマネジメント分野の課題に対しても適用できることを検証していくことが求められる。
本研究会においては、ビジネス、経営およびマネジメント分野の課題に対して、適用方法、事例研究など、TRIZを活用するための研究とガイダンス構築を目指し、TRIZの普及・発展に供することを目的として活動している。第2弾として、TRIZ適用領域のうち、「ヒット商品・サービス」をTRIZ思考や手法を適用して解析し、「新商品・サービス」システムの創出方法を探ることを試みることとした。以下のフェーズを検討対象としている。
1.ヒット商品・サービスを出し続けて成長する事業を特定する。
2.ヒット商品・サービスの特性を分析する。
3.分析結果に基づき、矛盾解法と進化トレンドの適用が「新商品・サービス」システムの創出に有効かどうかを検討する。
4.有効であれば、矛盾解法とトレンド適用による「新商品・サービス」システムの創出プロセスを考案し、提示する。2012年度は検討フェーズ1.〜3.について提示した。今回は、検討フェーズの4.を中核として、フェーズ1.〜4.について検討結果を報告する。
内容説明
1.ヒット商品・サービスを出し続けて、成長する事業を特定する。
10年以上にわたり新商品・サービスを市場に出し続け、成長している事業を特定する。今回の検討対象としての成長する事業を「宅配事業」とした。
2.ヒット商品・サービスの特性を分析する。
(1) ヒット商品・サービスを創出した前提としての市場の変化要因を特定する。
具体的には、システムと時間の二軸によるシステム・アプローチを検討する。(マルチスクリーン)
国内で宅配事業が世に出てから現在までに創出された商品・サービスを対象システムとして、以下の4カテゴリーで整理する。それらのスーパーシステムとして、利用者ニーズ、消費動向、一般的な社会環境を設定して、影響要因を特定する。
【商品・サービスシステムの3カテゴリー】
@「社会への付加価値」に関する商品・サービス
A「利用者(顧客)への付加価値」に関する商品・サービス
B「ビジネスの基本機能(目的)に関する商品・サービス
さらに、サブシステムとして、4M(Material、Method、Machine、Man)を設定する。
(2) 変化要因に対処する上での利用者の抱える矛盾(ジレンマ的要求)を特定し、その解決案が創出したヒット商品・サービスに通じるかを検証する。
具体的には、利用者ニーズの側面を分析し、従来の商品・サービスと利用者ニーズのアンマッチやミスマッチから生じる矛盾を特定して、その解決方法を思考する。実在するサービスと解決策を比較することで、TRIZを適用した矛盾解法の有効性を検討する。
(3) ヒット商品・サービスは、いくつかある進化トレンド(Darrell Mann)のどれに着目し、どのレベルにターゲットを絞ったかについて、利用者の要求とその程度が進化トレンドとそのレベルに適合するかどうかを検討する。
(4) 進化トレンドのレベルを上昇させて、新商品・サービスの仮説を立てる。
(5) ヒット商品・サービスが市場に出てから現在までに仮説のような商品・サービスに進化しているかどうかを検証する。
3. 1、2の分析結果に基づき、矛盾解法と進化トレンドの適用が「新商品・サービス」システムの創出に有効かどうかを検討する。
4.有効であれば、矛盾解法と進化トレンド適用による「新商品・サービス」システムの創出プロセスを考案し、提示する。
発表スライド: 和文スライドPDF (50枚、2.3 MB)
英文スライドPDF (50枚、2.3 MB) (英訳: TRIZ協会)
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最終更新日 : 2013.12.23 連絡先: 中川 徹 nakagawa@ogu.ac.jp