読者の声 (2017年 2月〜 4月) |
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責任編集: 中川 徹(大阪学院大学) | |
掲載: 2017. 4.24 |
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編集ノート (中川 徹、2017年 4月24日)
読者の皆様から折に触れていただいた感想・ご意見を、まとめて掲載させていただいているページです。お寄せいただきました通信に心より感謝いたします。
簡単な表形式で紹介させていただきます。
2017. 2. 9 | Oさん |
質問: 各種発想法とTRIZ |
2017.2.9 | 中川返信 | (TRIZ)「創造的な問題解決の方法」の学び方 |
2017.2.10; 2.15 | Oさん | 返信、 読後感想 |
2017. 2.14 | --------------------- | 『TRIZホームページ』更新 ------------------ |
2017. 3.30 | --------------------- | 『TRIZホームページ』更新 ------------------ |
2017. 4.20 | 片平 彰裕 | KJ法と札寄せ法の比較、札寄せソフトの更新 |
本ページの先頭 | Oさん | ホームページ更新(2017. 2.14) |
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ホームページ更新(2017. 3.30) |
Oさんん ==> 中川 徹 2017. 2. 9 各種発想法とTRIZ
はじめまして。突然メールを送付させていただくこと になり 申し訳ございません。
先生のホームページを拝見させていただくとともに、出版物『TRIZ 実践と 効用』などを購入・拝見させていただき、勉強している者です。業務の改善に向けて、現在、TRIZを勉強するとともに、弊社の組織の小Gr.内で導入した ら 良いのではないかとTRIZを紹介させていただいたところ、
「世の中にいろいろな発想法があるが、何故TRIZなのか?」、
「他の方法よりも普及度や有効性が高いなど、導入した方が良い理由、データはないのか?」 、
「世の中全体といわずとも、トヨタやApple,Googleなどのイノベーション企業の どこか1社に絞ってみた場合に、いろいろな手法の中で特に有効だったなどの報告はないのか?」
といった質問が出されたのですが、残念ながら回答ができませんでした。その後、Webや雑 誌で 調べたのですが、例えば[日経BPコンサルティング社の2005年のアンケート調査]のようなデータしか見当たらず、TRIZの有効性を十分回答できないで困っております。不勉強の者 がいきなりTRIZの権威であられる先生に質問するのは失礼かと存じますが、各種発想法の中におけるTRIZの普及度、有効性 について、何かデータなどございましたら、ご教示いただけませんでしょうか?
中川 徹 ==> Oさん 2017. 2. 9 (TRIZ)「創造的な問題解決の方法」の学び方
メールありがとうございます。
TRIZを学び、社内導入を考えておられるとのこと、どうぞ、しっかり学び、着実に身につけられるように。できるだけのお力添えをしたいと思っております。
御社内での上司・同僚の方の質問が、20年前あるいは10年前のいろいろな企業での質問・反応とほとんど変わっていないことに、嘆息しております。
直接的な返答ではありませんが、思うことをいくつか書きます。
(1)まず、「発想法」が重要なのではなく、「問題解決法」が大事なことです。「発想」は「問題解決」のプロセスの一部でしかありません。
(2) 「問題解決法」、特に「創造的な問題解決の方法」の必要はいうまでもありません。そういう方法が「新しく分かってい来ているのだ」ということを多くの人が認識していないのが実情です。
(3) 従来から、非常に沢山の「発想法」「アイデア生成法」があります。みんな、「近道」を狙い、互いに競合・反発しています。それらを大きく統合する考え方が、学術的にも、実践的にも分かっていなかったからです。それぞれがばらばらに、「群盲象をなでる」状態にあるからです。
(4) 「創造的問題解決」のきちんとした方法を学び理解すれば、個別の方法の細部に囚われないで、実践できます。私はその基本的な方法論を「6箱方式」として作り上げたつもりです。それは、TRIZをベースとしていますが、さらに改良し、統合・単純化したものです。「6箱方式」の実践には、USITを使います。
(5) 創造的なことを成し遂げた一流の企業は、大抵何十年もかけて企業文化を作ったのです。それには、しっかりした方法論のリーダたちと、しっかりした経営のリーダたちがいて、何年にもわたって実践を積み上げたのです。ですから、企業ごとにそのやり方は違います。どれかの方法をもってきて2-3年で同様な実績ができるなどということはあり得ないでしょう。
(6) 具体的には、私のホームページの中で、
(a) 「創造的な問題解決のための一般的な方法論CrePS: TRIZを越えて: なに?なぜ?いかに?」(中川 徹) (TRIZCON2016)(2016. 6.20)
(b) 「USIT: 6箱方式をパラダイムとする 創造的な問題解決のための簡潔なプロセス −USITマニュアルとUSIT適用事例−」 (中川 徹) (日本創造学会論文誌2015)(2016. 6.11)
および 「USITマニュアル」と 「USIT適用事例集」
などの詳細資料 をお読みいただけるとよいかと思います。
(7) パイオニアであることは、いつも苦しいものです。焦らずに、まず自分が地道に方法を身につけることに務めてください。
とりいそぎ
Oさん ==> 中川 徹 2017. 2.10
突然のメールでの質問にも関わらず、丁寧なご指導・ご教示ありがとうございます。
弊社でもいくつか社外にPRされているようにイノベーション製品の開発を先導してい る者がいる中で、どうしても個人の力量に頼っている面が多いのが実情で、何か組織 として改善できる良い方法を導入できないかと勉強させていただいております。
今回いただいたご指導内容やご教示いただいた書籍を勉強させていただき、組織の壁に向かっていきたいと思います。
先生の書籍を読ませていただいた際に、私の理解 が追いつかない点など出てくるかと思いますが、その際には再度ご質問させていただくやもしれません。その際には、今回のようなレベルの話ではなく、もう少し有益な質問 や議論ができればと考えますので、よろしくお願いいたします。
Oさん ==> 中川 徹 2017. 2.15
先日お教えいただいたWebの資料を拝読させていただきました。 こういった資料が無料で公開されていることに感銘を受けました。
TRIZや4箱方式はすでに古く、現在はCrePS/USIT 6箱方式が 主流であることが新鮮でした。
今後、さらに文献、過去事例などを 理解するとともに簡単な問題などで身につけ、組織への展開をはかりたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
『TRIZホームページ』更新(2017. 2.14付け)
読者の声(2016年12月〜2017年1月)。 ETRIA国際会議(TFC2016、ポーランド2016年10月)の参加報告 (中川 徹)
。TRIZを中小企業に広げるための長期戦略(Davide Russoら(伊)、訳:中川 徹)
。
『TRIZホームページ』更新(2017. 3.30付け)
海外TRIZニュース(学会予告4件)、国内TRIZニュース(学会予告3件)。 ETRIA TFC2016報告: 全論文の紹介(中川 徹): A. TRIZの方法論 (6編)
、B. TRIZと他の諸方法との統合 (11編)
。
片平 彰裕 さん ==> 中川 徹 2017. 4.20
第一考舎と、札寄せ用具の更新を最近行いましたので ご連絡いたします。
(1) 第一考舎の図考室には、「KJ法と札寄せ法の比較」を 追記しました
。内容は、「札寄せ用具と図的思考」(片平・中川、第一部〜第三部)
をベースに して、さらにKJ法との考え方の違いを論じたものです。
(2) 札寄せ用具は、自分なりに使い勝手を改良した小変更 [6.02版] です
。
(3) クリサロ [日本創造学会クリエイティブサロン 2017年3月11日] で話題になった「帰納法」については、色々調べても 個々の事象から一般的事象を推論することが帰納的推論という説明が 多くありました。
しかし國藤先生からご紹介いただいた、米盛裕二著 『アブダクション−仮説と発見の論理』によると、 パースが帰納法を単純帰納、量的帰納、質的帰納に3分類した と言うことのようです。 アブダクションによって発案された仮説から実験的テストに かけることのできる諸予測をできるだけ多く演繹的に導き出した時に、 質的帰納は、「それらの予測の中からいわばサンプルとしていくつかを選んで、 それらの予測はどれだけ観察事実と一致するかを確かめる」事だそうです。
人によって帰納の定義が違うので、私としてはアブダクション、帰納、演繹 などの用語は、あまり使わないで記述しようと思っています。
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最終更新日 : 2017. 4.24 連絡先: 中川 徹 nakagawa@ogu.ac.jp