磁気記録媒体の解決しようとした課題と技術の進化 | |
鈴木博之 (株式会社 日立製作所 中央研究所) | |
日本TRIZ協会主催 第4回TRIZシンポジウム、2008年9月10-12日、ラフォーレ琵琶湖、滋賀県守山市 | |
紹介: 中川 徹 (大阪学院大学)、2008年10月26日(英文)、和訳: 2009年 7月 8日 | |
[掲載:2009. 7.10] |
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編集ノート (中川徹、2009年 7月 8日)
本件は、昨年9月に日本TRIZ協会主催第4回日本TRIZシンポジウム
において発表されたものです。
以前からご案内していますように、日本TRIZ協会は、一般発表の全件をその公式サイトに「TRIZ協会員限定」の形でPDF形式で掲載することにし、7月 1日に全件 (国内・海外発表者とも) の和文版が掲載されました。
本『TRIZホームページ』は、各著者の希望&承認のもとに、いくつかの発表を精選して、PDF 形式で公開掲載いたします。多くの読者の皆さんに読んでいただきたいと思っております。
先日(6/26)、TRIZ協会の幹事会のときに、元日立の林利弘さんから、「鈴木博之さんがつい数日前に亡くなられた」と聞き、びっくりしました。昨年のTRIZシンポジウムではお元気に発表され、またボランティアで日本の発表者の英訳の支援をして下さいました。本当に残念な限りです。いまこのページを編集しながら、鈴木さんは控え目な方だったから、ポスター発表を希望されたけれども、和文と英文のスライドとともに、和文論文と英文論文をきちんと提出されていたことに、改めて驚いています。このTRIZシンポジウムでの発表が奇しくもいま、故鈴木博之さんが私達に遺して下さった貴重な論文なのだと、ありがたく思っております。故鈴木博之さんのご冥福を心よりお祈りいたします。
本和文ページにはつぎのもの掲載しています。(a) 論文概要、(b) スライド PDF
、(c) 論文PDF
、(d) 中川の紹介文。また、対応する英文ページ
には、同様に、(a) 論文概要、(b) スライド PDF
、(c) 論文PDF
、(d) 中川の紹介文を掲載しました。なお、ここの中川の紹介文というのは、中川のPersonal Report 「第4回TRIZシンポジウム2008の紹介」(英文)
(2008. 10.26) から抜粋して、和訳したものです。
[1] 論文概要
磁気記録媒体の解決しようとした課題と技術の進化
鈴木博之 (株式会社 日立製作所 中央研究所)
金属薄膜を用いた磁気記録媒体は湿式めっき法と乾式めっき法で性能向上が検討されてきた。本報告では乾式めっき法に着目し、特に物理蒸着法で形成した磁気記録媒体ついて述べる。1970年代に入って金属下地層と組み合わせた初期の面内磁気記録用スパッタディスクが開発された。開発の初期から終わりまでの進化をカバーする5件の面内記録媒体の特許は、媒体ノイズと熱揺らぎを低減するために、単層から多層の磁性膜への変換を提案している。この変換は、分割、もう一つの次元、複合材料の利用といった少なくとも3つの発明原理を含んでいる。
[2] 発表スライドと 発表論文全文:
和文発表スライド (11スライド、PDF 144 KB)
(公開、変更禁止、コピー許可、印刷許可)
和文発表論文 (5頁、PDF 307 KB)
(公開、変更禁止、コピー許可、印刷許可)
英文発表スライド (11スライド、PDF 116 KB)
(公開、変更禁止、コピー許可、印刷許可)
英文発表論文 (6頁、PDF 271 KB)
(公開、変更禁止、コピー許可、印刷許可)
[3] 発表の紹介 (中川):
「Personal Report of The Fourth TRIZ Symposium in Japan, 2008」
、
中川 徹 (2008年10月26日) (英文ページ) から抜粋。和訳: 中川、2009年7月8日。鈴木博之 (日立製作所) [P-B2 #27] がポスター発表を行なった。そのタイトルは、「磁気記録媒体の解決しようとした課題と技術の進化」である。まずここに著者の論文概要を引用する。
金属薄膜を用いた磁気記録媒体は湿式めっき法と乾式めっき法で性能向上が検討されてきた。本報告では乾式めっき法に着目し、特に物理蒸着法で形成した磁気記録媒体ついて述べる。1970年代に入って金属下地層と組み合わせた初期の面内磁気記録用スパッタディスクが開発された。開発の初期から終わりまでの進化をカバーする5件の面内記録媒体の特許は、媒体ノイズと熱揺らぎを低減するために、単層から多層の磁性膜への変換を提案している。この変換は、分割、もう一つの次元、複合材料の利用といった少なくとも3つの発明原理を含んでいる。
この分野での技術の進化を、1986年から2005年に開発された5つの特許を用いて議論している。下記の図が、これら特許の5つの媒体の層構造をまとめたものである。著者とそのグループがこれら5つの媒体を開発したのである。そこで、この特定の新技術の意義と意図、およびそれらの技術がどのようにして発明されたのかというこの発表の議論は、一読の価値がある。
*** [中川所感] ここにその議論を紹介するスペースが十分ないのは残念である。しかし幸いなことに、発表のスライドと論文が和文と英文の両方で提出されているので、それらを当Webサイトに近い将来に掲載できるであろう。
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論文 PDF |
第4回TRIZシンポジウム |
TRIZシンポ2008 Personal Report (中川) |
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最終更新日 : 2009. 7.10 連絡先: 中川 徹 nakagawa@ogu.ac.jp