TRIZ 論文 |
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『ソフトウェア工学とTRIZ』 (2) 段階的詳細化とジャクソン法をTRIZの観点から見直す |
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中川 徹 (大阪学院大学) | |
Proceedings of ETRIA TFC2005、 第5回欧州TRIZ協会主催 "TRIZ Future 2005" 国際会議、グラーツ、オーストリア、2005年11月16-18日、pp. 379-392 (英文) [和文概要: 2006年 3月13日] | |
掲載: 2006. 3.17 |
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編集ノート (中川 徹, 2006年 3月13日)
この論文は表記のように、ETRIA の "TRIZ Future 2005" 国際会議で発表したものです。発表後多忙であったため、掲載が4ヶ月遅れてしまいました。国際会議の報告は別ページを参照下さい。
この論文は、2005年1月に執筆した2編の研究ノート (掲載は、2005年2月 および 2005年10月) をまとめて、論文にしたものです。大学のゼミの卒業研究での、国見 真 君と笠佐ミ平君との議論が有益でした。ここに記して感謝いたします。
いまは論文全体を和訳するだけの時間的余裕がありませんので、ここには、概要と目次とだけを和訳掲載し、主要なリンクを張っておきます。本文は英文の論文 を参照下さい。なお、上記の和文研究ノートには、(推敲する前の段階ですが) 英文論文よりも詳細な記述をしています。
論文概要
われわれはソフトウェア工学における主要なトピックスを一つ一つ取り上げて、つぎの三重の目的で検討してきた。(1) それらのトピックスをTRIZの観点から明らかにする、(2) ソフトウェア工学および情報科学のこれらの原理/知識をTRIZにフィードバックする、そしてそれによって (3) TRIZの適用分野をソフトウェア開発にまで拡張する。
ソフトウェア工学における段階的詳細化の概念は、TRIZにおける分割の原理や局所的性質の原理などと調和したものであるが、論理的な記述の点でより高度であるといえる。気がついた一つの点は、ソフトウェア工学の観点からは「再設計する結果となった下手なやり方」と評価されたケースが、TRIZの観点から見ると、「もう一つの次元」を導入して問題を分割したもので、詳細化としては自然で適切なやり方であることが分かった。
ジャクソン法 (あるいは、ジャクソン構造化プログラミング) は、処理システムの構造を作るに当たって、その入力および出力のデータ構造に適合させるべきことを提唱している。TRIZでも、システムのモデル化にあたって、その対象物、環境、あるいは上位システムの構造に適合させるのがよいという同様な概念をもっているけれども、TRIZはソフトウェアにおける概念や技法からもっと多くを学ぶことができる。
このようなソフトウェア開発の基礎領域において、TRIZはソフトウェア工学とよく対応しているけれども、ソフトウェア工学からより多くを学ぶことができる。
キーワード: ソフトウェア開発、ソフトウェア工学、設計方法、データ構造、段階的詳細化。
論文目次
概要
1. はじめに
2. 段階的詳細化をTRIZの観点から見直す
2.1 プログラムモジュールの詳細設計ステップにおける段階的詳細化
2.2 段階的詳細化をTRIZと調和したものとして見る
2.3 段階的詳細化の判断基準をTRIZの観点から吟味する3. 段階的詳細化に関してソフトウェア工学からTRIZにフィードバックする
4. ジャクソン法による処理の組み立てをTRIZの観点から見直す
4.1 簡単な例題によるジャクソン法の例示
4.2 従来の方法を使って記述されたプログラムとの比較
4.3 ジャクソン法の考え方をTRIZの観点から見直す
4.4 ジャクソン法におけるいわゆる「先読み手法」を再検討する5. ジャクソン法に関してソフトウェア工学からTRIZにフィードバックする
5.1 「対象システム」と「システムの対象」との区別について
6. おわりに
参考文献
英文ページには、論文本文のHTML版のページ、論文のPDFファイル、および、発表スライドのPDFファイルを掲載した。
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