TRIZ教科書 (出版案内と資料)
『TRIZ 実践と効用 (2) 
  新版矛盾マトリックス (Matrix 2003)』
  原著者:   Darrell L. Mann, Simon Dewulf,
            Boris Zlotin, and Alla Zusman

 原著(英語版):  "Matrix 2003: Updating the TRIZ Contradiction Matrix", CREAX Press, ベルギー, 2003年刊
   訳者:   中川   徹 (大阪学院大学)
  編集:    後藤 一雄 ((株) リコー) 
  出版:    創造開発イニシ アチブ (東京), 2005年 4月15日刊行
        [掲載: 2005. 4. 5]  [更新: 2014. 2.16]
For going back to the English page, press: 

 

お知らせ (中川 徹、2014. 2. 16)

創造開発イニシ アチブ社は2012年末に廃業し、本書は3000部を完売し、販売を終了しました。ご愛顧感謝します。

なお、本書の「原著改訂版」にあたります最新版のMatrix 2010を和訳し、『TRIZ 実践と効用』の新シリーズの第2巻(2A)として、クレプス研究所より出版再開致します。詳しくは新ページを参照ください

 


翻訳・出版案内 
(中川 徹, 2005 年4月4日)

   上記の表題のように, TRIZの矛盾マトリックスの新版テキストを, このたび翻訳・出版いたします。どうぞ、ご愛読・ご活用下さい。
 

本 書が土台とした「古典版の矛盾マトリックス」は、アルトシュラーが構想して、紙と鉛筆で1973年にしあげたものです。世界の特許を調べて、「どんな問題 のときに、どの発明原理を使えばよいか?」に答えようとしたものでした。ある面を改良しようとすると、別の面が悪化するから困っているという「技術的矛 盾」の考え方を作り、39×39の一覧表で、各枡目にトップ4件の発明原理を参照できるようにしました。それは膨大なノウハウを蓄積したものであり、当時 の技術者たちも、また1990年代後半以後にそれを知った技術者たちをも魅了したものでした。

しかし、その作業の膨大さのためにこの30年間矛盾マトリックスのデータは更新されず、科学技術の急激な進歩を反映しないままになっていました。近年で は、パラメータが適切でない、推奨する発明原理がぴんと来ない、発明原理の説明事例が古臭いといった苦情がでてきて、一旦感激した技術者たちががっかりし て (マトリックスとTRIZから) 去っていくといった現象が起こりました。

「現代の特許を分析し直し、矛盾マトリックスのデータ内容を一新する」という研究計画を立て、それを実施したのが、CREAX社の Darrell Mann とSimon Dewulf です。1985年以後の米国特許の全体を分析するのに、アルトシュラーの方法を土台に完全にコンピュータ化して、実施しました。その研究計画の全貌は 2003年に公開され、本ホームページにも掲載しています。

一方、アルトシュラーの直弟子であった (Ideation International 社の) Boris Zlotin と Alla Zusman は、TRIZの改良の研究を継続してきて、独自に矛盾マトリックス の改良を続けていました。そのアプローチは、今回の日本語版の出版に寄せていただいた 両名の寄稿で初めて公表されました。この両社の研究成果を一つにまとめたものが、2003年7月に出版された"Matrix 2003" の原著です。

「新版矛盾マトリックス  (Matrix 2003)」の主要な改良点は以下のようです。
  • パラメータを39個から48個に拡張し、わかりやすくした。
  • 各枡目で推奨する発明原理の数を増やし、頻度順に示した。
  • 改良したいパラメータから (技術的矛盾の定式化を経ずに) 発明原理を直接推奨するルートを作った。
古典版と新版の矛盾マトリックスが、どれだけ適切な発明原理を 推奨できるかを、客観的に追試可能な形で比較検証したは、著者の一人 Darrell Mann 自身でした。本の出版後の米国特許ですばらしいと思うもの100件を調べた結果、旧版の推奨の的中率 27 % に対して、新版の的中率 96% という結果を報告しています。その論文をTRIZ Journal から翻訳して、本ホームページに掲載しておきます。

アルトシュラーが作った「矛盾マトリックス 」は、今回の新版 によって、最新データを含み、一層信頼性 (的確性) のあるものに、生まれ変わったのです。これを、あなた自身の問題解決にぜひ使ってみて下さい。

原著者たち、および関係企業 CREAX社、IFR社 (Darrell Mannの新しい会社)、Ideation Intrenational社の承諾を得て、このたび翻訳・出版できるのはうれしいことです。創造開発イニシシアチブ社 (SKI) の協力を得て、原書の半額程度の価格で出版いたします。貴重なデータ集としてご活用下さい。


表紙デザイン: 後藤 一雄



裏表紙




原書の表紙

  ISBN: 4-902716-01-1    ソフトカバー   B5版  92+ v ページ (+ 折込)      定価 2,400 円 + 税

   訳者:  中川  徹 (大阪学院大学)
   編集:  後藤 一雄 ((株) リコー)

   発行所:   (株) 創造開発イニシアチブ  (発行者:  堀田 政利)        [SKI社は2012年末に廃業しました。]
                   105-0013  東京都港区浜松町2-1-3    Tel. 03-5777-8197    http://

    『TRIZ 実践と効用』シリーズについて (案内と資料)  (2004 .6.30) (更新:  2005. 4. 5)

    購入案内:   
       直販:  
創造開発イニ シアチブ               [SKI社は2012年末に廃業し、本件の販売を終了しています。 ]
                        
       インタネット:   大日本印刷  専門書ネット:    http://www.senmonsho.ne.jp/



編集ノート
(中川 徹, 2005. 3.28)

  本ホームぺージには,  原著者, 原出版社, および(株) 創造開発イニシアチブの了承を得て, 以下のように本書の序文や関連資料, および関連論文を掲載いたします。また, 英語ぺージには, 英語版に関わる詳細資料を掲載しておりますので, ご利用下さい。

  日本語ぺージの掲載内容:

 a.   原著の序文         (Darrell Mann, Boris Zlotin, Alla Zusma による原著への序文)

 b.  訳者ま えがき        (中川  徹, 2004年 9月19日)

 c.  目次  (概要)

 d.   著者紹介・訳者紹介・奥書

 e.  『TRIZ 実践と効用』シリーズについて   (既刊・続刊の案内)      [別ページに掲載]

 f.  寄稿: 「『Matrix 2003』出版にあたって -- われわれが寄与したこと」
         Boris Zlotin & Alla Zusman (Ideation International 社)
, 2005年 1月12日

          [旧ソ連の時代からの矛盾マトリックスに関する研究の位置づけを記し、Zlotin と Zusman の息の長い研究のアプローチを示している。TRIZの研究の背景にあって、従来あまり明かにされなかった点を記していて興味深い。]

g.  論文: 古 典的矛盾マトリックスと新版 (Matrix 2003) との比較: 第2部 ズームインした比較」, Darrell Mann, TRIZ Journal, 2004年 7月; 中川  徹 訳, 2004年 7月30日
           [本書の出版後に公表された米国特許の中の優れたもの 100件を選び、古典版の矛盾マトリックスと新版の矛盾マトリックスとで、発明者が使った発明原理をどれだけマトリックスが推奨してくるかを検証してい る。古典版が27%, 新版は 96% の推奨適合率であったという。本の著者自身によるものだが、追試可能で、貴重な検証資料である。]


i.   原 書の マトリックスデータの正誤表  (Mann & 中川, 2004年 7月〜2005年 1月) 
 
(i)  日本語版の正誤表                      (将来, 随時掲載予定)



  英語ページの掲載内容:

a.  日本語版の出版案内 と 英語版のための参考情報 (本ホームぺージ掲載) の案内 (英文)

b.  日 本語版の訳者まえがき (英文)                 (中川  徹, 2004年 9月19日)  (英訳: 中川)

c.   詳 細 目次 [PDF  8 KB]    (日本語版で拡張・作成。日本語版からの英訳) 

d.  英 語版への質疑応答と日本語版での改良点に関する資料 (英文)
 

      d1.  質問・コメント (中川 徹, 2004年12月29日)  [PDF 22  KB、5頁] 

      d2.  回 答 (Darrell Mann, 2005年 1月 5日)       [PDF 12  KB、 2頁] 

      d3.  マ トリックスデータの正誤表

      d4.  寄稿: 「Our Contributions to "Matrix 2003"
         Boris Zlotin & Alla Zusman (Ideation International 社)
, 2005年 1月12日 


e.  関連論文:   「Comparing the Classical and New Contradiction Matrix: Part 2.  Zooming In」, Darrell Mann. 

           TRIZ Journal へのリンク  と  中 川 のノート



本ページの 先頭
編集ノート
原著序文
Mann日本語版序文
中川まえがき
目次(概要)
著 者プロフィル
英語ページ
目次詳細 [PDF]
索引詳細 [PDF]
Q&A (1) Q&A (2) Q&A (3) Q&A (4)
翻訳とDTPのノウハウ

 

原著の序文

古典的「矛盾マトリックス」は、1950年代、60年代、そして70年代の初期に発展したものである が、TRIZの社会では特別な位置を占めている。その概念の単純さと洗練さの故に、「矛盾マトリッ クス」は人々をTRIZに引きつける最初のものになっている。これは良いことでもあり、悪いことで もある。良い点は、TRIZの主題に人々を最初に引きつける、その魅力の力強さにある。悪い点は、 それが万一「うまく働かなかった」ときに、人々はその失望感から、「TRIZはみんなうまく働かな いのだ」とすべてを一般化して、TRIZから離れてしまうことが多いことである。

このような結果になる可能性があるために、TRIZ社会 全体に、この「矛盾マトリックス」に対してなにか閉塞的な態度をつくり出してきた。ある人たちはこのツールから完全に離れて、TRIZの 全体的な枠組みの他の所で増強されたものとは関係がないのだと主張している。別の人たちは、問題解決に際して互いに対立するものに焦点を当てるように人々 に推奨することは重要だと認識して、このツールを忍耐して使っている。その人たちは「矛盾マトリックス」の明らかな短所をできる限り克服するための戦略を 開発しているが、いかんせん今の世界は、「矛盾マトリックス」が最後に更新されてから以後に大きく変わっているのである。

この「矛盾マトリックス」を使うべきか/使わざるべきか という議論は、疑いもなく困難なジレンマをわれわれに突きつけた。われわれもまた他の人たちと同様にこの矛盾マトリックスを見捨てるべきだろうか?それと もそれを改良して、TRIZの初心者たちだけでなく熟達の人たちにも、「うまく働く」確率をずっと 高めるように改訂することを試みるべきだろうか?前者の選択がもちろん最も簡単である。しかしあいにく、「簡単なこと」と「正しいこと」とが一致すること はめったにない。

よく内省した結果、このケースでこの「簡単なこと」は 「正しいこと」では全くないとわれわれは決断した。そし て、第二のルートを辿ることに決めたのである。そのルートは、15万件以上の特許の分析から構築し なければならないものであり、いままでにすでに約100人年の労苦を要したものである。これは正し い決断であったと考えている。その決断によって、あなたが [この新しい矛盾マトリックスから] 確実に効用を引き出すことができるようになるだろう、と私たちは固く信じている。そしてその効用が私た ちの投資を正当化してくれるであろう。

2003 5
   デトロイトにて
        Darrell Mann
        Boris Zlotin
        Alla Zusman




訳者まえがき

TRIZ (「発 明問題解決の理論」) を旧ソ連でゲンリッヒ・アルトシュラーが開発したとき、特許の分析をして アイデアのエッセンス集としての「40の発明原理」をまず作りました。そして、「どんなときにどの 発明原理を使うとよいのか?」という質問に答えるために作ったのが、「矛盾マトリックス」です。問題のシステムの「どんな側面 (パラメータ) を改良しようとしていて、(通常の方法で改良しようとすると) ど んな側面が悪化するから困っている」という形式で問題を表現し、それぞれの場合に適切な数個の発明原理を推奨する一覧表を作ったのです。その作成には膨大 な数の特許を内容的に分析する必要がありました。出来上がった一覧表を見た技術者たちは、昔も、そして今の私たちも、その構想の偉大さに感激し、ここにTRIZのノウハウが結晶していると考えました。

しかし、「矛盾マトリックス」を作成する労力のあまり の膨大さのために、その更新は1970年代前半以後約30年 間行われませんでした。 その30年間に、TRIZは概念的にも、思 考の方法としても、知識ベースやソフトウェアツールとしても、また適用分野の面でも、大きく発展しました。それらの発展を理解し、使いこなすには、本シ リーズの第1 Darrell Mann著 『TRIZ 実践と効用 (1) 体系的技術革新』を参照下さい。

2000年 に、Mannが 指導するCREAXが大規模な研究計画を開 始し、アルトシュラーの方法を現代化して使い、1985年以後現在までの米国特許15万件を徹底的に分析しました (本書の第12節参照)。 その成果は上記の『体系的技術革新』の教科書に結実しているとともに、「矛盾マトリックス」を大幅に更新した本書が出版されたのです。新矛盾マトリックスの主要 な特長は以下の点にあります。

「新矛盾マトリックス」は、世界でも日本でもいろいろ のユーザが試用して、古典版よりもずっと使いやすくなった と評価されています。その有効性を最もしっかりと比較検証したのは、著者のDarrell Mann自身でした。この原書の出版後に許諾された米国特許のうち、「すばらしい」と感じた 特許100件を全分野に渡って選択し、検討しています。その結果、発明者自身が使った (Mannが考える) 発明原理の延べ206のうち、古典的矛盾マト リックスが推奨したのは27%、一方新版が推奨したのは97%で ありました [TRIZホームページ』 に訳を掲載]。この違いは、この30年間に 科学技術が非常に進歩し、電子、ソフトウェア、バイオなど新しい分野が拡大して、使われる発明原理も (「機 械」中心から) シフトしているためと解釈されています。

本 書の出版以後CREAX社はつぎのように発展させています (本書の第8節参照)

本 書の翻訳は中川が行い、図・一覧表・デザインなどについて後藤一雄さん (リ コー()) の支援をいただきました。 多くの要望があって短時間で翻訳しましたが、データ集として使いやすくする配慮をしています。近い将来にソフトウェアツールを日本語化することも計画中で す。本書およびTRIZを、皆さまの問題解決、技術開発に活用されるように祈っております。

                                                    2004919
                                                          
千葉・柏にて    中川 




  次  (概要)

序文                                                                                                           (i)
訳者まえがき                                                                                               (ii)
目次                                                                                                           (iii)

1. 導入と背景    ------------------------------------------------   1

歴史的背景と本書の趣旨、  本書の構成、 
古典的マトリックスから新しい矛盾マトリックスへの構造 的な変化、
構造的変化 (1) パラメータのリストの拡張、  (2) パラメータの順番の変更、
  (3) 具体的な問題をパラメータに結びつけること、  (4) 発明原理の階層性、
  (5) 発明原理の組合せ戦略、

本書での記述項目について

2. データ収集の方法     ---------------------------------------   6

新しい特許分析の全体戦略、 
特許分析における矛盾に関するデータの取り出し方、
特許データを矛 盾マトリックスに収録する上での配慮

3. 物理的矛盾を解決 する戦略   ------------------------------   9

4. 矛盾マトリックス2003年版 データ集   --------------------  11

記載項目の説明、 
パラメータの一覧表とパラメータの改良に際して 検討すべき発明原理、
改良したいパラメータ  1. 移動物体の重さ、  2. 静止物体の重さ、   ・・・
   ・・・ < 中略 >・・     48. 測定精度

5. 発明原理の組合せと解決戦略   ----------------------------  63

発明原理の組合 せと特殊な発明原理、
結合ベースで発 明原理を組み合わせる戦略、  まとめ

6. 発明原理集 (拡 張版)   --------------------------------------- 69

40の発明原 理、  37個の追加の発明原理 (組合せおよび特殊発明原理)、
発明原理の一覧表 (拡張版)

7. 解決策が見つからなかった場合   ---------------------------  83

8. 未来に向かって   ----------------------------------------------  85

参考文献   --------------------------------------------------------- 88

著者紹介   

付録A:  新 版矛盾マトリックス (2003年版) 一 覧シート    ---- 折込

 




著者紹 介



ダ レル・マン  (Darrell L. Mann)

ダレル・マンはエンジニアの出身であ り、15 年間ロールス・ロイス社で研究開発関連に従事し、同社のエンジンの長期戦略に責任を持つまでになった。1996年に同社を退社し、ハイテク企業の設立を助 け、その後バース大学の体系的技術革新と創造性の研究プロジェクトに参加した。また、ベルギーに本拠を置くCREAX社で体系的創造性の研究開発を指導し た。英国でIFR社 (1997年〜) とSystematic Innovation社 (2002年〜) を興し、世界中で研修やコンサルティング活動を行っている。彼がTRIZを使い始めたのは1992年であり、ロールス・ロイス社を去るまでに12を越える 特許取得および特許申請をした。1998年にTRIZその他の体系的創造性の諸方法について、技術系およびビジネス系の聴衆向けに教え始め、世界中で幅広 い産業分野や専門分野の人々に対してワークショップで教えている。彼は体系的創造性の技法を技術全般・ソフトウェア開発・経営分野などに積極的に使用、教 育、研究することを継続しており、数冊のTRIZベースの著書がある。その他100件余りの論文、特許、特許申請を持っており、世界において「体系的創造 性」に関して最も広範に発表している専門家の一人である。ETRIA (欧州TRIZ協会) の創立に関わり初代の会長を務めた。


シ モン・デウルフ  (Simon Dewulf)
CREAXCEO。シモンは、創造性研究、製品開 発、材料科学/工学、およびフィルム製造のバックグランドをもつ。200011日 にCREAX社を設立し、世界中に科学・工学・ビジネス分野のイノベータを雇用して、工学およびマ ネジメント分野での革新を支援する企業として急速に成長させている。CREAX社はベルギーのYpres (Ieper) に本社を置き、ベルギー、オランダ、フランス、インドに事務所をもって、総計78人のイノベータのチームから成る。販売代理店はポルトガル、日本、中国、韓国、シンガポールにある。同社 はTRIZと他の重要な革新・創造性技法とを組み合わせ、CREAX体 系的革新方法論を開発して、技術革新と創造性の分野での一つの標準を創っている。現在30歳。 Webサイト: www.creax.com。電子メール:  Simon.dewulf@creax.com



ボ リス・ズローチン  (Boris Zlotin)
Ideation International社 (米国) 副社長、チーフサ イエンティスト。Ideation/TRIZ方法論の開発を管掌し、コンサルタントとしても活動している。1971年 旧ソビエト連邦サンクト・ペテルブルグ工科大学電気工学修士。旧ソ連のElctrosila他で研究開発技術者として20年以上の経験をもつ。TRIZの経験 30年以上、TRIZ Masterの一人で、TRIZにおける世界的指導者として広く認められている。旧ソ連においてキシネフTRIZスクールを創設・指導。約1万人にTRIZの訓練を行い、6千以上の発明的問題を解決 (支援)した。著書16件 (うち3件はTRIZ創始者 Genrich Altshullerと共著)、論文多数。

ア ラ・ズスマン  (Alla Zusman)
Ideation International社 (米国) 製品開発ディレクタ。ま た、同社Ideation/TRIZ方法論の開発をも補佐し同方法論の適用全般のトレーナーでもある。1967年 旧ソビエト連邦サンクト・ペテルブルグ工科大学電子物理学修士。旧ソ連のエンジ ニアリング組織で研究者および特許グループマネジャとして14年の経験をもつ。その後TRIZに関わり、20年以上の経験 をもつ。TRIZ Masterの一人で、TRIZの世界的な理論家・実践家として知られている。夫のZlotin氏とともに、キシネフTRIZスクールを創設し指導し た。1992年より米国Ideation International 社に参加。著書 (共著) 15件 (うち3件はTRIZ創始者Genrich Altshullerと共著)、論文多数。


訳者紹介:

中 川     大阪学院大学情報学部教授・理学博士
1963年東京大学理学部化学科卒。東京大学理学部、富士通 (株) 国際情報社会科学研究所、(株) 富士通研究所等を経て、1998年より現職。
 TRIZホームページ編集者 (http://www.osaka-gu.ac.jp/php/nakagawa/TRIZ/)
 監訳: 創造的問題解決の極意 (超発明術TRIZシリーズ5, 思想編), 日経BP刊 (2000年);
          TRIZ 実践と効用 (1) 体系的技術革新, 創造開発イニシアチブ刊 (2004年)。




奥書

TRIZ 実践と効用  (2) 新版矛盾マトリックス (Matrix 2003) (技術一般 用)
2005年4月15日  初 版発行
 

T    Matrix 2003: Updating the TRIZ Contradiction Matrix
T原著者  Darrell Mann, SImon Dewulf, Boris Zlotin, Alla Zusman
原著発行  
CREAX Press、Belguim、2003年 7月発行
  訳   T  中 川 

編  集     後藤 一雄  
T


T
表紙デザイン  後藤 一雄

発行者  堀田  政利
発 行所  株 式会社 創造開発イニシアチブ                [SKI社は2012年末に廃業しました。
      〒105-0013  東京都港 区浜松町2−1−3
      Tel.  03-5777-8197  TUhttp:/T
印刷/製本   大日本印刷株式会社
ISBN 4-902716-01-1   Printed in Japan



 『TRIZ 実践と効用』シリーズについて   (既刊・続刊の案内)      [別ページに掲載]




 寄稿: 「『Matrix 2003』出版にあたって -- われわれが寄与したこと」
                   Boris Zlotin & Alla Zusman (Ideation International 社)
,
         2005年 1月12日  (訳: 中川  徹)  [別ページに掲載 (HTML)
(2005. 4. 5)]

[旧ソ連の時代からの矛盾マトリックスに関する研究の位置づけを記し、Zlotin と Zusman の息の長い研究のアプローチを示している。TRIZの研究の背景にあって、従来あまり明かにされなかった点を記していて興味深い。]




論文: 古 典的矛盾マトリックスと新版 (Matrix 2003) との比較: 第2部 ズームインした比較」, Darrell Mann,
           TRIZ Journal, 2004年 7月;
          [別ページに掲載 (HTML)]  中川  徹 訳, 2004年 7月30日

  [本書の出版後に公表された米国特許の中の優れたもの 100件を選び、古典版の矛盾マトリックスと新版の矛盾マトリックスとで、発明者が使った発明原理をどれだけマトリックスが推奨してくるかを検証してい る。古典版が27%, 新版は 96% の推奨適合率であったという。本の著者自身によるものだが、追試可能で、貴重な検証資料である。]







原書の マトリックスデータの正誤表

                        (Mann & 中川, 2004年 7月〜2005年 1月)    (日本語版修正済み)
原書
ページ
改良したい
パラメータ
悪化する
パラメータ
   誤
   正
Mann
確認日
16
2
14
3  35  17  3  36  2
3  35  17  30  36  2 2004. 9.12
18
3
6
17  3  7  15  3  1  4  29
17  3  7  15    1  4  29 2004. 9.12
27
7
19
35  9  3  40  1  3  10  36  37
35  9  3  40  1    10  36  37 2004. 9.12
35
11
25
13  7  28  13  17
3  7  28  13  17 2004. 9.12
42
15
4
35  28  17  9  17  40  10  37
35  28  17  9    40  10  37 2004. 9.12
46
17
7
2  35  13  19  13  18  28  4
2  35  13  19  13  18  28  4 未確認
63
25
32
2  15  28  27  12  15  3
2  15  28  27  12    3 2004. 7.14
75
31
21
40  4  35  14  24  3  39  14
40  4  35  14  24  3  39
2004. 9.12



本ページの 先頭
編集ノート
原 著序文
中川まえがき
目次(概要)
著 者プロフィル
Q&A (1) 中川コメント Q&A (2) Mann回答 原著データの正誤表
寄稿「われわれの寄与」Zlotin, Zusman 論文「新旧マトリックスの比較」 Mann English page
 

 『TRIZ 実践と効用』シリーズ
『TRIZ実 践と効用 (1) 体系的技術革新』 Mann著, 中川監訳

SKI社
CREAX


 

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最終更新日 : 2014. 2.16.   連絡先: 中川 徹  nakagawa@utc.osaka-gu.ac.jp