TRIZ論文: 原典翻訳

発明的創造の心理学について

G.S. アルトシュラー、R.B. シャピロ (バクー市)
雑誌『 心理学の諸問題』 第6号、1956年、37〜49頁

翻訳: 黒澤 愼輔 (産業能率大学) 、2005年12月20日
産業能率大学総合研究所TRIZセンター TRIZサイト、2006年 2月 6日掲載

許可を得て掲載。無断転載禁止。[掲載: 2006. 3. 6]

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編集ノート (中川徹、2006年 3月 4日)

ここに掲載しますのは、TRIZの創始者 G.S. アルトシュラーの処女論文であり、友人の R.S. シャピロと共著で、1956年に学術雑誌に発表されたものの、和訳です。ロシア語の原文が「アルトシュラー基金」 (The Official Altshuller Foundation) のサイト (http://www.altshuller.ru/world/eng/) に掲載されています。

本件の翻訳およびWebサイト (産業能率大学のサイトおよび本『TRIZホームページ』) への掲載は、「アルトシュラー基金」の正式の許可を得て行なわれたものです。翻訳は、(学) 産業能率大学の支援を得て、同大学総合研究所TRIZセンターの黒澤愼輔氏によって、ロシア語から日本語に直接翻訳されました。産業能率大学および訳者黒澤愼輔氏のご好意により、本『TRIZホームページ』に掲載させて頂くことができ、感謝しております。

このアルトシュラーの論文の翻訳を黒澤さんが進めておられることを知ったのは、昨年9月の第1回TRIZシンポジウムでのポスター発表でのことでした。このTRIZの原典は、ロシア語原文は公表されていても、英語では部分訳しか公表されていませんので、ぜひ全体を読みたいと思っておりました。10月半ばにアルトシュラー基金から翻訳・掲載の許可を受け、黒澤さんが訳出完了されたのが12月、産業能率大学のホームページに2月に掲載されましたのを受けて、本『TRIZホームページ』に再掲させていただきました。「訳者による紹介」も含めて、PDFファイルでそのまま再掲させていただいています。

 

           論文 (和訳) のPDFファイル (65 KB)  ここをクリック

 

なお、この論文はしっかりした構成で記述されていますが、節見出しがなく、目次を紹介できません。そこで以下には、中川が『インターラボ』誌でのTRIZ紹介連載の第2回に書きました本論文の内容の要点を、(公表されていた部分英訳を基に書いたものですが) 再録しておきます。

「1956年のアルトシュラーの最初の論文は、つぎのような内容を持っている。

・ 発明的な創造の心理過程を論ずるにあたって、「ひらめき」などの内実が不明の用語を避ける。

・ 技術の発展が、そのシステムに内在する「技術的な矛盾」に直面して足踏みする。この矛盾の壁を越えることが、発明的創造である。

・ 発明的創造は、一般に以下の3段階で行なわれる。
(1) 分析段階: 問題の選択、問題を生じる主たる特性の明確化、本質の矛盾の明確化、矛盾の直接の原因を確定
(2) 操作段階: 典型的な解決策を (自然界と諸技術から) 学ぶ、変化を導入して新しい解決策を探索する (システム内で、環境中で、隣接システムで)
(3) 合成段階: システムを機能的に有意に変化させる、システムの使用法を機能的に有意に変化させる、解決策コンセプトを他の技術的問題に適用する可能性を検討する、開発した発明を評価する。

・ これら3段階は典型として描いたものであり、実地に適用・検証される必要がある。

・ 「発明的創造の心理学」の目標はあくまで「実用」にあり、発明を創造する科学的方法を樹立することにある。」

 

本ページの先頭 アルトシュラー処女論文和訳 (PDF) アルトシュラー基金サイト 産業能率大 TRIZサイト 中川TRIZ連載 第2回 旧ソ連における成立・発展  

 

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最終更新日 : 2006. 3. 6     連絡先: 中川 徹  nakagawa@utc.osaka-gu.ac.jp