TRIZフォーラム: 編集者より
TRIZについての「公共Webサイトのグローバルなネットワーク」を作ろう:
グローバルなTRIZコミュニティを構築するための提案 (3)

中川 徹  (大阪学院大学)
『TRIZホームページ』 (TRIZ Home Page in Japan) 編集者
ETRIA TRIZ Future 2010 国際会議、ポスター、2010年11月3-5日、ベルガモ大学、イタリア

掲載:2010.10.27

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編集者より (中川 徹、2010年10月27日)

私は、この『TRIZホームページ』を編集してきました教訓から、「公共的な(Public) Webサイト」の重要性を提唱してきました。それは、多数の人たちの寄稿を受け入れて、公共的・社会的に有益になることを目指して掲載するものです。個人や企業に属する「私的 (Private/Proprietary)」なものではありません。また組織の公式見解を載せる「公式的(Official)」なものでもありません (ただし、学会などのサイトが雑誌や国際会議などの発表そのものを掲載している部分は、ここでいう「公共的な(Public) Webサイト」の一形態です)。また、「Wiki」のような責任が不明確なものとは異なります。Webサイトの運営・方向づけと掲載の判断のために、編集者/編集グループ/編集委員会などが責任を持ちます。公共サイトでは、著者が記事に責任を負い、編集者(グループ/委員会) が掲載に責任を負い、それとともに両者が著作権を保持します。

一つのサイトが「公共的 (Public) サイト」であるかないかは、多数の人たち (限定した個人/会員だけでない) の寄稿を受け入れることと、特定の人や組織(企業など) の利益でなく、もっと広い公共的社会的利益を目標にしていること、また、一般の多数の人たちがアクセスできる (読める) ことが、本質です。ただし、質の保証はもう一つの要件です(なぜなら、正確、有益、信頼性のある内容でなければ、「公共的(Public)サイト」であっても、意義がないからです)。この質の保証のために、編集者(グループ/委員会) が必要です。質を保証するということは、質の低いもの (例えば、間違いを含むもの) を排除することを意味します。それが適切に行われているかどうかは、(編集委員会などの場合に母体となる学会組織がチェックしたりしますが)、結局、そこに寄稿する著者たちと、そのサイトにアクセスする読者たちが判断するしかありません。著者たち、読者たちによって、自然淘汰が行われ、いろいろな人たちにとって有益な(複数/多数の) サイトが存続していくことになります。

私は、いろいろな国 (言語地域) や、いろいろな考え方を持つ人たち (関心分野、思想、流儀など) が、それぞれにこのような「公共的(Public) サイト」を持つとよいと考えます。技術革新の技法だけでも、TRIZだけでないものもいろいろあるでしょう。

また、各国の「公共的 (Public) サイト」は、その国 (あるいはコミュニティ) だけに閉じこもらずに、よりオープンにすることが望まれます。「言語の壁」はどうしても「閉じた空間、閉じたコミュニティ」を創り出してしまいます。そこで、「中から外を見る窓」と「外から中を見る窓」とが必要になるのです。「言語の壁」に「窓」を作るのは、要するに「言語間の翻訳」をすることです。日本(J)の場合には、「外を見る」ためには外の (優れた) ものを集めてきて日本語(J) に翻訳する。また、日本を見て貰う (あるいは自分たちのものを見せる) ためには、それを外国の人たちが読めるように (基本的に英語(E)に) 翻訳する、とよいのです。デファクトの共通言語として英語(E) を選び、各国の「公共的(Public)サイト」がこのような、活動をしてそれをサイトに掲載していくとよいのです。

このようにして、多数の国やコミュニティに「両方向の窓を持った 公共的 (Public) Webサイト」ができていくと、それらの間のリンクや翻訳記事を介して、自然なネットワークができていきます。それはもうすぐにも世界の国々の間を繋ぐようになり、全体としてグローバルなネットワークを形成していくでしょう。各国内で自然淘汰があって優れたサイトが残るように、グローバルなスケールでもやはり自然淘汰で優れた「公共的(Public)Webサイト」が残っていくでしょう。国際的な規約や制御は必要ありません。また、分野やテーマに関しても、制御は必要ないのです。広い分野をカバーしたもの、特定の分野、特定の流儀の方法をカバーしたものがあってよいのです。

このようにして、「(TRIZに関する) 公共的 (Public) Web サイトの グローバルで自律的なネットワーク」を形成していけるでしょう。それは、また、「グローバルで自律的な (TRIZに関する) コミュニティ」を形成していくことでもあります。

このような提唱を、2007年以来してきました。下記のページを参照下さい。

『TRIZホームページ』の役割:「公共サイト」を目指して」  (中川 徹、『TRIZホームページ』、2007年11月)

TRIZについての「公共Webサイトのグローバルなネットワーク」を作ろう: グローバルなTRIZコミュニティを構築するための提案  (中川 徹、『TRIZホームページ』 、2008年 5月24日) 和文: 、英文:

同  (中川 徹、ETRIA TRIZ Future 2008国際会議 (2008年11月、オランダ)) 和文: 、英文:

この提唱をくり返ししていくことが必要/有益と考えています。このたび、ETRIA TRIZ Future 国際会議にて、特別にポスターでPRさせていただき、また、ETRIA の総会でも提唱させていただくことになり、2年前のものを少し改良してスライド8枚のポスターを作りました。以下にそのスライド(日本語版) を掲載いたします。

TRIZについての「公共Webサイトのグローバルなネットワーク」を作ろう: グローバルなTRIZコミュニティを構築するための提案 (3) (中川 徹、ETRIA TRIZ Future 2010国際会議 (2010年11月、イタリア)) 和文: 本ページ、英文:

 


 

TRIZについての「公共Webサイトのグローバルなネットワーク」を作ろう:
グローバルなTRIZコミュニティを構築するための提案 (3)

中川 徹  (大阪学院大学)
『TRIZホームページ』 (TRIZ Home Page in Japan) 編集者

ETRIA TRIZ Future 2010国際会議 (2010年11月3-5日、ベルガモ、イタリア)

 

 

PDF版 (和文スライド) 

 

本ページの先頭 スライド 『TRIZホームページ』の役割: 公共サイトを目指して 公共サイトのグローバルなネットワークを作ろう(2008年5月) 同(2)(2008年11月) ETRIA 発表スライド (2008.11) 今回ポスタースライド 英文ページ

 

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最終更新日 : 2010.10.27.     連絡先: 中川 徹  nakagawa@ogu.ac.jp