TRIZフォーラム: |
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TRIZ World Survey (フランス Cavallucci教授主宰) |
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中川 徹 (大阪学院大学)、2009年 7月 1日 | |
掲載: 2009. 7. 1 |
編集ノート (中川徹、2009年 7月 1日)
「TRIZ World Survey」 という非常に面白いプロジェクトが、フランスのDenis Cavallucci (デニ カバルッチ)教授の主導で、全世界30ヶ国のTRIZリーダの協力を得て、始まっております。世界におけるTRIZの理解と普及の状況を、できるだけ直接の入力で、できるだけ客観的に調査したいというものです。本年 6月 2日からWebによる調査票への直接入力 (英文) が可能になりました。
日本では、中川がコーディネータとなり、TRIZ協会の運営会議メンバに試用を依頼し、その意見を主催者のCavallucci 教授にフィードバックして、検討を進めてきました。企業の方には答えるのがデリケートなケースもあるようですが、基本的によく検討された信頼できる調査であるとの判断になっております。TRIZ協会の幹事会(6/26)でも検討しました結果、主催者の意図のように、日本では中川がコーディネータをして、皆さんにボランティアとしての調査協力を要請することにいたしました。
幸いなことに、菊池史子さん(パイオニア(株)) がボランティアで調査票を和訳下さいました。下記に、趣旨、経過、調査項目などを説明いたしますので、ご協力いただけます方は、下記のWebサイトににて直接ご入力下さい。サイトは和訳済みで、入力の所用時間は「約20分」(主催者) の程度です。
調査票サイト: http://www.inventive-design.net/limesurvey/index.php?sid=77961&lang=jp
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説明と協力依頼 (中川 徹)
「TRIZ World Survey」 について (ご協力依頼)
2009年 7月 1日 中川 徹 (大阪学院大学)
本文書の趣旨:
- 表記の調査「TRIZ World Survey」 がETRIA(欧州TRIZ協会) をベースにして、Prof. Denis Cavallucci により計画され、実施中です。
- 日本におけるTRIZユーザ/推進者(企業、大学、コンサルタントなど) の方で、この調査の趣旨に賛同いただけるボランティアの方に、この調査票にあなたの関連の情報のご入力をお願いいたします。
(1) 調査実施の計画主体と経緯
- 本件は、Professor Denis Cavallucci (INSA Strasbourg, フランス) (前ETRIA会長) の主導によるものです。同教授が発案し、調査票をWebサイトの形で作り、協力者を募り、実施し、分析などの後処理を行います。この意味で本調査の全責任は同教授にあります。
- 同教授から、ETRIA GCG (Global Coordination Group) メンバに個別に協力要請がありました(本年4/10)。このGCGメンバは世界各国にいて、ETRIA会員である人たちのうち各国5名以内でボランティアで引き受けているもので、ETRIAと各国を繋ぐ窓口役です。日本からは中川がGCGメンバになっています。
- 各国 (約30ヶ国) に 1名ずつの国内担当のコーディネータを同教授が決めました。これらの人たちはすべて、ボランティアとして協力要請に応じた人たちです(上記のGCGメンバを出していない国にもコーディネータができています)。日本担当のコーディネータを中川が引き受けました。コーディネータの一覧表を下記に添付します。
- 同教授が、Webによる調査ページを作成し、コーディネータたちに開示し、試行を要請してきました (5/20) (第2フェーズ)。
- 各国のコーディネータが試行し、フィードバックしました。中川は 5/20試行、5/21 意見提出。
- 同教授が、改良版 Web ページを開示。一般の調査応答を募集しました (6/2)。(第3フェーズ)
(2) 調査の目的とねらい (主宰者メッセージ参照)
- TRIZは世界各国にそれぞれさまざま形で広がり、さまざまな普及段階にあると思われる。そこで、世界のTRIZの使用状況、認識状況をできるだけ広範に、客観的に把握できるとよい。
- 各国の個別の活動組織/ユーザの状況を、当事者が入力する形で、情報収集し、できるだけ直接の客観的なデータを集めたい。
- 情報入力の負担は極力小さくしている。(「20分程度」)
- 結果はまとめて各国コーディネータおよび希望する回答者にフィードバックする予定である。
- この結果をTRIZの普及の今後の方向を見出すのに使いたい。(どのような内容の調査結果が得られるかはまだ分からないが。)
(3) 調査のやり方
- 調査のためのWebサイトが、INSA Strasbourg のサイト内に公開されている。
http://www.inventive-design.net/limesurvey/index.php?sid=77961&lang=jp
- 当初は英語版のみであったが、主催者が翻訳作成環境を整え、各国の協力者が必要に応じて自国語に翻訳できるようにした。調査回答者は最初にその質問票の言語を選択できる。
- 日本語への翻訳は、菊池史子さん(パイオニア(株)) がホランティアで引き受けて下さった。多数のページの翻訳であり、菊池さんに感謝します。なお、他に、ロシア語、中国語、韓国語、ポーランド語、ペルシャ語などへの翻訳が行なわれた。
- TRIZの活動に関与している人が、自分の組織 (企業、大学、コンサルタント会社など) でのTRIZの状況について、直接にこのWebページの質問に対して入力する。調査協力はすべてボランティアベースであり、コーディネータが依頼するが、基本的には誰が入力してもよい。
- 入力結果は、主催者によるチェック (重複入力、明白な誤入力などのチェック) の後に、国レベルや全世界レベルなどの適当な分類により、自動的に集計される。
- 調査対象は、TRIZに積極的に関わっている人で、主要な3類型 (企業などのユーザ、大学、コンサルタントなど) を想定している。この二つ以上の役割をしている組織の場合には、両方に答えればよい。
- 調査協力はボランティアベースであり、全数調査を目指してはいない。ただ、できるだけ各国の状況を素直に「代表するような」データになることが望ましいと考えている。
(4) 調査項目 (後ろの項目リスト参照)
- 自分の国、自分の組織の概要(規模、性格など)。(調査は基本的に匿名である (後述詳細参照))
- 組織の活動形態に関して、大学等、企業等、コンサルタント等 の3類型に応じて、違う質問画面で返答する。
- (以下全員共通) 自分の組織における、TRIZの認識状況、活動状況など
- 調査項目はツリー状に構成され、関係があるところで必要に応じて詳細の新しい質問項目が開く。
- 回答のしかたの多くは選択式であるが、一部に詳細の自由記述をうけつけているところがある。
- 詳しい質問体系と、匿名性などに関する注意書きは別項を参照下さい。
(5) 日本TRIZ協会での議論の状況と、皆さんへの依頼事項
- 中川から紹介して、日本TRIZ協会運営会議のメンバ有志に試用してもらい、TRIZ協会運営会議 (6/5) および TRIZ協会幹事会 (6/26) で議論した。
- 企業ユーザから、「企業の概要データと企業でのTRIZ活動の状況の回答を求められていて、社内で回答許可を取る必要がある。企業名の匿名性を保証して欲しい。またその保証は、教授個人ではなく、ETRIAなどの公的な組織であって欲しい。」との意見が出された。
- 中川から、Cavallucci 教授と ETRIA 会長にその趣旨を伝えた。教授からは、「欧州の諸企業と同様の議論をして、データの扱いを慎重にするように調査システムを設計し、その扱い方を調査票内の説明に書いているつもりである。」との回答あり。中川はこの回答を妥当で信頼できるものと考えています。この詳細は後述します。
- ETRIA は、各国のGCGメンバがこの調査にコーディネータとして協力しており、実質的にこのプロジェクトに賛同し、各国での運営に責任を負っている。ただし、今回の調査そのものは Cavallucci 教授の発案と努力と管理実行体制でここまで推進されてきており、いまの段階でETRIA が主催者となることはないものと思われます。
- 日本TRIZ協会は、「協会が公的にこの調査をバックアップすることは求められていないし、適当でない。調査主催者の意図どおり、日本でもボランティアのコーディネータ (中川) による責任と推進体制で進めることがよい。」と判断しました (6/26)。
- 以上の趣旨に沿って、皆さんにボランティアとしての調査協力をお願いする次第です。
(6) 現在の進行状況
- 現在(6/30)、32ヶ国から 226人の回答がありました。(日本は試用レベルだったため、6人です)。
- 進行状況は、つぎのWebページで公開されていて、回答者の国別グラフがあります。
http://www.inventive-design.net/content/view/186/290/
- 主催者は、公開から1ヶ月になりましたので、ぼつぼつ一旦締め切ることを考えているようですが、「日本の回答はいまからだから、すくなくとも1週間は待って欲しい」と中川からは伝えています。
どうぞよろしくお願いいたします。
主宰者のメッセージ (Cavallucci 教授)
TRIZ World wide survey
Denis Cavallucci (INSA Strasbourg, France),
May 20, 2009http://www.inventive-design.net/content/view/186/290/
As TRIZ is now widely spread throughout the world, it has undoubtedly randomly evolved throughout people and organization perceptions and uses.
Under ETRIA's organization and most of its world-wiedly spread members, we had the idea to launch a survey as large as possible, touching both academical, industrial and consulting institutions.
The idea is to capture an image as reliable as possible of the world-wide perceptions of TRIZ and ongoing directions based on reported facts by world-wide key persons. In this objective I draw a survey consisting in Five chapter of questions and a total of 54 questions organized as a system (depending on answers people are directed through different set of questions). The survey is made sufficiently short in order for people not to spend more than 20 min to fill it (if data's are available to them).
The methodology I propose is to start with a first circle of people (coordinators), one per country, realyzing the survey thoughout his/her nationwide contacts (see map). It is therfore important, as a start for this activity, for me to count on the participation of these relay persons in their respective countries.
The role of a coordinator in his/her country will consist in 3 tasks :
- Identify in his/her country, people that will, as seriously as possible, relay the image of TRIZ uses (and derivated methodologies). Both in Academia (of various levels), Industry (of various size and sectors) and consulting firms.
- Send a mail to each of them explaining the objective and the hyperlink to the survey (you will also need to fill the survey under your own name/organism).
- Discuss (write a short paragraph) around the graphical results I will send after I will compile the results
Of course, I engage myself to give all participants all results from this study for their eventual personal and future uses and if they agree, cite their name in the written report I will compile and publish afterwards.
回答者の国別円グラフ (毎日更新): http://www.inventive-design.net/images/stories/mffancyzoom/stats_thumb
回答者の国別・形態別棒グラフ (1〜2週間ごとに更新): http://www.inventive-design.net/images/stories/mffancyzoom/layout
コーディネータの世界地図: http://www.inventive-design.net/content/view/166/283/
コーディネータ一覧: (2009. 5.15 Cavallucci)
調査の主要項目と構造 (2009. 7. 1 中川 要約)
A. アンケートの回答者についての質問 [注: ** の項目の関係と扱いは、調査票に説明あり。この末尾に要約する。]
1. 国、 2. 都市、 3. 所属団体名**、 4. 所属団体の総人数、 5. TRIZに関わっている人の比率、 6. 回答者名**、 7. 回答者のボジション**、 8. 回答の経緯、
9. TRIZとはどういうものか?(回答者自身の理解)、 10. TRIZとはどういうものか? (回答者のグループの理解)、
11. 回答者の名前を引用することを承認するか? ** 12. 回答者の所属団体名を引用することを承認するか?**
13. 回答者の所属団体の形態は? (大学等/企業/コンサルティング)
B1.大学など場合:
14. 研究チームの規模は? 15. 研究チームの構成は? 16. 各人がTRIZに関わる時間比率は?
17. TRIZの学習レベルと学習時間は?
B2. 企業の場合:
18. 全活動の中でTRIZが関わる活動の比率は? 19. 業種は? 20. TRIZが関わる活動における活動形態は?、 21. 前項の「その他」の場合の自由記述、
B3. コンサルティングの場合:
22. 活動においてTRIZが占める重要度は?
C. TRIZの受容のレベル (上記の三者共通、以下同じ)
23. TRIZ知識レベルのばらつきは? 24. 上記で「TRIZの一層の発展」と答えたことの意味は?
25. TRIZのどんな構成要素(ツール)を使っているか?(複数回答)
26. ソフトウェアやWebサイトを利用しているか? 27. TRIZの知識の主な入手先は?
D. TRIZの使用により結果をどんな結果を出しているか?
28. 製品への優れた解決策のコンセプト? 29. より多くの解決策? 30. より優れたアイデア? 31. より多くのアイデア? 32. より多くの特許?
E. 将来意図していること
33. 研究に使っていくか? 34. 前項でYes にするために必要なことは?
35. さらに革新するためのケーススタディ? 36. 前項でYes にするために必要なことは?
37. 必要におうじたカスタマイズをするか? 38. 前項でYes とするために必要なことは?
39. アウトソーシングしていくか? 40. 前項で Yes にするために必要なことは? 41. No の場合、理由は?
42. より内製化していくか? 43. 前項でYesにするために必要なことは? 44. No の場合、理由は?
45. 外部と協働するか? 46. 前項でYes にするために必要なことは? 47. Noの場合、その理由は?
48. TRIZを使用することに関し、失敗した経験はあるか? 49. もし理由が分かっていれば、説明下さい。
50. 内部で開発していくか? 51. 前項でYes にするために必要なことは?
52. さらに学習をすすめるか? 53. 前項でYes にするために必要なことは?
54. 回答者の経験上、現在のTRIZ世界がさらに発展し使用されるためには、なにが必要だと考えますか?
注: 氏名、所属団体名などの記入の要/不要、およびその扱いと匿名性について。(中川が要約 2009. 7. 1)
(a) 質問3の所属団体名の記入/不記入は任意である。また、記入しても、質問12で引用を承認しなければ、公表されることはない。引用を承認すれば、全体の報告書中の「回答団体一覧」の中に表示され、謝辞が表明される。これは、調査の信頼性を増すことに寄与する。さらに、引用を承認しても、企業名と回答内容が組になって公表されることはない。
(b) 質問4の回答者の名前、質問5の回答者のポジションは、記入/不記入は任意である。また、記入しても、質問11で引用を承認しなければ、名前が公表されることはない。引用を承認すれば、全体の報告書中の「回答者一覧」の中に表示され、謝辞が表明される。これは、調査の信頼性を増すことに寄与する。また、氏名の公表を承認した人には、調査結果の報告書が送付される。さらに、引用を承認しても、個人名と回答内容が組になって公表されることはない。
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最終更新日 : 2009. 7. 1 連絡先: 中川 徹 nakagawa@ogu.ac.jp