TRIZ導入・適用事例:
日産自動車におけるTRIZ展開の現状
  平出 高久・望月 朗 (日産自動車株式会社),
 第4回日本IMユーザグループ ミーティング, 発表,
 2003年 9月10-12日, ラフォーレ南紀白浜 (和歌山県西牟婁郡白浜町)
 [原稿受理: 2003.10.24, 掲載: 2003.11.27] 
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編集ノート    (中川  徹, 2003年11月25日)

本稿は9月10-12日に南紀白浜で開 催された第 4回日本IMユーザグループミーティングでの発表の中で, 注目されたものの一つです。発表は2部構成になっています。

第1部では, 社内導入の全体状況を説明しています。1996年度にTechOptimizerの英語版を導入して一旦沈滞した後, 2000年度から本格的な導入を開始しています。知的財産部の中にパイオニアの核ができ, 三菱総研知識創造研究会への参加, 社内勉強会の組織, セミナーの開催・参加などを通じて, 知的財産部の中でのキーマンを徐々に確実に増やしてきています (今年度16名)。知的財産部がリードして, 研究所をはじめとした技術開発・生産部門での問題解決や特許相談に活用し, 徐々に全社に浸透しつつあるという状況です。三菱総研のTOPEソフトツール, 産業能率大のIWBツール, そして中川のUSIT法を並行して導入した経験を持っていることが注目されます(日本の多くの企業が同様でしょうが)。

第2部では, 具体的な展開活動の事例として,研究所においてTechOptimizerを用いた問題解決の事例を示しています。自動車の後部座席でテレビを見ても車酔 いをしないための技術について話されました (数枚のスライドは来春まで伏せられています)。なお, この発表者が昨年度前期に拒否派から積極推進者に変化したとのことで, 拒否していた当時の考えを聞きましたところ, 「TRIZなど役に立たない」と思っていたのだとのことでした。「役に立つのだ」と自分で確信したことが180度の転換になったとのことでした。

日産自動車の導入例で最も参考になる点は, 知的財産部の中に核を作ってじっくりと成長させ, 知的財産部のほぼ全体に渡って浸透させた上で, 自然な形で技術開発・生産部門への浸透を図っている点です。中間管理職である発表者たちが上司の理解を得つつ進めており, 号令を掛けるだけのトップダウン方式でないことが同社の特長であろうと思います。大いに参考になります。

本件掲載に関し, 著者, 所属企業, およびUGMを主催された下記組織に感謝します。
      著者:  平出 高久 氏  (日産自動車株式会社)     [Email  削除  2005. 3.23]
                望月  朗 氏  (日産自動車株式会社)      [Email  削除  2005. 3.23]
      所属企業:    日産自動車株式会社  (本社: 東京都中央区)  Webサイト:  http://www.nissan.co.jp/
       (株)三菱総合研究所   (情報環境研究本部)                                        http://www.internetclub.ne.jp/IM/
       (株)エム・アール・アイ・システムズ  知識創造研究部    (小西慶久部長)    http://www.mrisys.co.jp/

スライドはPDFファイルの形式で (2部一括で)  281KB, 各スライドが1頁ですので, 印刷時に2頁レイアウト印刷を指定するとよいかと思います。
ダウンロードするには, Adobe 社のAcrobat Reader [いろいろなサイトで無料配布されています] を使って下さい。

 



 
 

第4回日本IM ユーザグループミーティング, 発表

「日産自動車におけるTRIZ展開の現状」

平出 高久 ・ 望月  朗 (日産自動車株式会社)

第1部: 日産自動車におけるTRIZ社内展開
第2部: TechOptimizerを用いたTRIZの研究所への展開

 
<要旨>  
(第1部)
日産では96年より知的財産部において英語版TRIZ導入に着手した後、段階的に各分野で導入活動がされてきた。99年から は、専任者を知的財産部に置くとともに、同部内で「トリーズ推進メンバー」を編成し、研究所を中心とシテ普及活動を展開してきた。

本発表では初期から現在までの社内教育を始めとしたTRIZ導入の経緯と代表的な活動内容を照会している。

(第2部)
本発表は発表者自らの体験を基に「展開方法、基礎知識の習得方法、ソフト操作の習得方法」等の具体的な事例を紹介するもの で、初めてTRIZを担当する担当者がどのようにして業務を遂行するかの指針を示した。

また、併せてTRIZに関する多くの書籍、サイト等の情報の中から初心者にとって有用なものを提示し、初心者がTRIZ推進活動を実施する のに必要な知識レベルの目安を示した。


本文 スライド (第1部+第2部)  [PDF] のダウンロード  (ここをクリック下さい)


 
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最終更新日 : 2005. 3.23.    連絡先: 中川 徹  nakagawa@utc.osaka-gu.ac.jp