編集者より


『TRIZホームページ』の創設27周年にあたって 

中川 徹 (『TRIZホームページ』編集者、大阪学院大学 名誉教授)

2025年12月11日

掲載:  2025.12.11

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  TRIZホームページ(TRIZ Home Page in Japan) の 満27年にあたって (中川 徹) (2025.12.11)

本ホームページを、「創造的な問題解決の方法論の理解と普及のための情報公開の場」として創設して、11月1日で満27年になりました。(本ページの掲載が大幅に遅れましたが)国内外の多数の著者、共著者、訳者、読者の皆さまのご支援に感謝いたします。

この4月に齢84での衰えを感じ、「たとえいつ倒れても悔いがないようにしておきたい。いままでにしてきたこと、自分なりの成果をきちんと記録して、それらが「無」にならないように、できることなら、後世の人たちに少しでも役に立てるようにしたい」と思いました。4か月掛けて、7月に掲載したのが、『中川 徹 著作選集』(和文初版 全34編)です。私の晩年期(57歳以後)の仕事の全てを、この『TRIZホームページ』から精選してまとめました。そのまえがきに趣旨や概要を書いております。テーマの発展を下図に表します。(なお、9月半ば以来、Win10 からWin11への移行に悪戦苦闘の連続になりましたが、編集作業にはDreamweaver 21.6のクラシックワークスペースを使うことで、『TRIZホームページ』を長期的に維持する目途が立ちました。英文版は来年以後の作業です。)

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2023年以来、私の活動の中心は「地震予知の研究(の理解と推進)」にあります。地震予知研究の実用の段階を考えますと、地震の前兆現象を確実に捉えた上で、(被害が予想される規模以上の地震に対して)国の公的機関が、(A) 地震予知注意報(予知地震の1年〜1か月前)、 (B) 地震予知警報(10日〜半日前)、(C) 地震予知緊急警報(2時間〜10分前)を発出し、公的部署を初め社会と国民全体が、減災と避難の適切な行動をとれるようにします。その実現のために経るべき段階には、(0) 研究者個人による模索/検討/準備の段階、(1) 一研究グループによる方法の開発/実現の段階、(2)複数研究グループのプロジェクトによる方法の検証の段階、(3)科研費プロジェクトによる方法の大規模展開の段階、(4)国家プロジェクトによる予知の技術システムの確立の段階、(5)公的機関による地震予知注意報/警報の公的運用の段階、が必要です。これらの段階に応じて、地震予知の各方法は順次高度な要件を満たしていく必要があります。

その中で、地震予知学会の任務は、それらの要件を満たしていくだろう諸方法を見つけ、伸ばしていくことであり、特に、段階(2)のプロジェクト研究を推進する活動主体となるべきだと、私は提唱しています。昨年12月の地震予知学会 、今年9月のTRIZシンポジウム などでこれらの考えを繰り返し話して、段階(1)を満たし段階(2)に進むべき方法として3方法を挙げました。その後新たに4方法を認識して、12月20日の地震予知学会で発表する予定です。上記(A)(B)(C)の注意報/警報にそれぞれ複数の方法が見出せており、(容易ではありませんが)今後の進展が確実に期待されます。それでも総合的に見て、各段階に5年(余)を要し、実用段階(5)の実現には今から20年(余)を要すると思われます。(日本と世界中の)将来の地震の被害を少しでも減らしていくために、多くの方々のご理解・ご協力をお願いいたします。

 

 

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創設27周年にあたって

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最終更新日 : 2025.12.13     連絡先: 中川 徹  nakagawa@ogu.ac.jp