セミナーご案内 | |
「新しい創造的問題解決法とその実践: TRIZ、USIT、6箱方式の実践的活用法」 | |
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掲載: 2022.10. 5; 更新: 2022.11. 7 |
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ご案内 (中川 徹、2020. 10. 5)
表記のようなオンラインセミナーの講師をいたします。学会発表・講演以外でセミナーをしますのは、実に5年ぶりくらいになります。TRIZの話をしてほしいとのことで、主催者と調整して、表題のテーマにしました。私が1997年5月に初めてTRIZを知って以来の、この25年余の、研究・教育・普及活動をまとめたものです。科学技術 => 創造性技法 => TRIZ => USIT => 「6箱方式」という発展を経ました。そしていま、「6箱方式」が、「創造的問題解決の方法論一般の、基本的なパラダイム(基本方式)である」ことを見出しました。
オンラインのセミナーで、全国の皆さまにお話しし、議論ができますことを楽しみにしております。
主催者 日本テクノセンターのHP: http://www.j-techno.co.jp
本件セミナーの主催者案内ページ: https://www.j-techno.co.jp/seminar/seminar-51642/
(中川、2022.11. 7) 講演のプログラムを、実施予定版 (2022.10.29) に更新し、案内時の旧版(7月)を末尾に移しました。
オンラインセミナー案内: (主催者による案内ページを微調整して示しています。)
新しい創造的問題解決法とその実践:
TRIZ、USIT、6箱方式の実践的活用法 <オンラインセミナー>
〜 創造的な問題解決の基本方式の模索、
科学技術情報を再構成したTRIZ、
身近な問題を創造的に解決するUSITの一貫思考プロセス、
創造的な問題解決の新しい基本パラダイム「6箱方式」 〜
講師 : 大阪学院大学 中川 徹 名誉教授
ひらめきに頼らずに、新しい考え・理論・技術を創り出す創造的問題解決法を修得する講座
・WEB会議システムの使い方がご不明の方は弊社でご説明いたしますのでお気軽にご相談ください
【講師】 大阪学院大学 名誉教授 理学博士 中川 徹 氏 (日本テクノセンター 提携講師)
専門:創造的な問題解決の方法論、創造性技法、技術開発、TRIZ、USIT、教育
学会:日本創造学会、日本TRIZ協会、Altshuller Institute for TRIZ Studies (米国)、European TRIZ Association(欧州)
【講師の言葉】
「創造的な問題解決」は、身近な問題から、学術研究、企業の研究開発、社会問題、世界レベルの問題など、すべての分野・場面で必要とされています。しかし、科学技術は既存の理論・技術の適用法を教えており、新しい理論・技術を創る方法を明示的には教えません。
また、多様な「創造性技法」も、「ひらめき」を得ることを主目標にし、創造するための基本方式を持っていません。その中で新しい展開をTRIZとUSITが準備しました。
TRIZは、科学技術の情報を構成し直して、目標機能から原理や技術を探すDB、特許のアイデアのエッセンス40原理、システムの進化の方向などのデータベースを創り、矛盾を解決する方法を明示して、分野を超えて共通な考え方を作りました。
USITは、DBに頼らない、簡潔な一貫思考プロセスを創りました。このUSITプロセスを、データフローで表現したとき、私は創造的な問題解決の基本方式を発見しました。「思考の世界」で、「問題の定義 → 現在のシステムの理解と理想のシステムの理解 → 新しいシステムのアイデア → 解決策の案」という4箱で進む。
この前後に「現実の世界」で(社会・技術・ビジネスなどの観点から)「問題の認識」と「解決策の実現」という過程があります。
これらの6段階の情報を獲得していくのが、「6箱方式」で、それが「創造的な問題解決の基本方式」であることが分かりました。これが、学術的な研究でも、企業や社会でも、「ひらめきに頼らずに、新しい考え・理論・技術を創り出す」基本方式なのです。
セミナー詳細
開催日時
2022年11月09日(水) 10:30 ~ 17:30
開催場所
オンラインセミナー カテゴリー
オンラインセミナー、研究開発・商品開発・ ビジネススキル 受講対象者
・企業での研究・開発に携わっている方(研究者、技術者、その指導者、マネジャーなど)
・大学などで研究・教育に携わっている方(研究者、教授、大学院生、教育者など)
・技術開発、発明、特許、イノベーション、創造性教育、研究指導、社員研修などに携わっている方
予備知識
技術開発や研究方法・研究指導や創造性技法などに関して、関心と強い問題意識を持っていること
TRIZとUSITについては、講義の中で順を追ってエッセンスを説明しますので、予備知識があるに越したことはありませんが、必ずしも必要ありません。
特に、あらかじめ全体を知っておきたいと思われる方は、『TRIZホームページ』内の次の2つの記事をご覧ください
「創造的な問題解決の方法論:TRIZとその発展 〜イノベーションのための科学的方法〜」
https://www.osaka-gu.ac.jp/php/nakagawa/TRIZ/jpapers/2021Papers/jNaka-CrePSTalk-210627/jNaka-CrePSTalk-210627-VideoSlides-210705.html「科学技術の「抽象化の4箱方式」から、創造的問題解決の「6箱方式」へ」
https://www.osaka-gu.ac.jp/php/nakagawa/TRIZ/jpapers/2022Papers/jNaka-SixBox-Paper/jNaka-SixBox-Paper-220718.html
修得知識
・TRIZとUSITを足掛かりにして、「6箱方式」という「創造的問題解決の基本方式」が得られたこと
・「6箱方式」は、非常に明快・単純であり、広く理解でき、適用できること
・「6箱方式」を実践する一つの方法が、USITという、簡潔な一貫思考プロセスであり、有効であること
・これらの基本知識を、自分の学習・研究・開発・教育などの場での実践の指針にしていくと、生涯にわたって(自分にも社会にも)有益であること
プログラム (直前実施予定版 (2022.10.29)) (案内時(7月)のプログラム==> )
時刻
時間
(分)テーマ
スライド
Skip
10:30
25
Q 10
休10
新しい創造的問題解決法とその実践: TRIZ、USIT、6箱方式の実践的活用法
(導入)1. 創造的な問題解決(技術開発からイノベーションまで)に、
基本的な方法がないのか?(1) 科学技術は、新しい理論や技術を創る方法を、教えているか?
(2) 創造は「ひらめき」によるのか? いろいろな創造性技法の模索
(3) 創造的な問題解決の基本方式を求めて: 本講義の方向32
10
11:15
35
Q 10
2. TRIZの樹立:科学技術情報を再構成し、分野を超えて活用する方法
(1) TRIZ(発明問題解決の理論)の成立と普及
(2) TRIZが科学技術情報を再構成して得た多くの知識
(3) TRIZが創り出した「考える方法」:矛盾の解決
(4) TRIZにおける問題解決の方式の全体構造とその問題点50
17
12:00
60
昼食
13:00
60
Q 15
休15
3. USITの成立:身近な問題を創造的に解決する簡潔な一貫プロセス
(1) USIT(統合的構造化発明思考法)の成立と発展
(2) USITの基本プロセスと考える方法
(3) USITの日本における発展:TRIZの解決策生成法をUSITに統合する
(4) USITの簡単な適用事例63
14
14:30
40
Q10
休10
4. 「6箱方式」: 創造的な問題解決の基本パラダイム
(1) 「6箱方式」の成立:USITプロセスのデータフロー表現
(2) 身近な問題解決事例を 「6箱方式」で理解する
(3) 「6箱方式」の使い方: USITマニュアルで理解する34
8
15:30
45
Q15
5. 「創造的問題解決の方法」をより深く理解する
(1) 「6箱方式」と「現実の世界」
(2) 現実の世界での事例
(3) さまざまな技術開発の技法、創造性技法を 「6箱方式」で位置づける (総合する)
(4) 「創造的問題解決の方法」を習得・実践する48
10
16:30
17:00
10
Q 20
6. まとめ と 総合討論
(1) 「創造的な問題解決の方法」の社会における役割と大きな目標
(2) 「6箱方式」を基本パラダイムとした創造的な問題解決の一般的方法論11
1
なお、資料はできるだけ丁寧に作りました。枚数が多くなりすぎ、「Skip」のスライドは簡略にしか言及しません。
形式
PPT資料を事前配布。講義ビデオ(10‐15分)+リアルタイム質疑応答(5‐10分)を繰り返す。昼食(12:00-13:00)、休憩を午後に2-3回(各10分程度)の予定です。活発な議論を期待しております。(中川)
キーワード
創造的問題解決 イノベーション 思考プロセス データフォロー表現 TRIZ USIT 「6箱方式」
タグ
受講料
一般 (1名): 49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名): 44,000円(税込)
会場
オンラインセミナー
本セミナーは、Web会議システムを使用したオンラインセミナーとして開催します。
プログラム
(テクノセンターの開催案内(7月)および本HPに掲載 (2022.10. 5)したものです。記録として、ここに残します。(中川、2022.11. 7)
1.創造的な問題解決(技術開発からイノベーションまで)に、基本的な方法がないのか?
(1)科学技術は、新しい理論や技術を創る方法を、教えているか?
- a.科学技術の基本方式としての抽象化の「4箱方式」、とその限界
- b.分野ごとの理論(モデル)と知識ベースの構築(2)創造は「ひらめき」によるのか?いろいろな創造性技法の模索
- a.ひらめきを得るWallasの4段階モデル
- b.ひらめきを求めるさまざまな「創造性技法」
- c.基本的な方式を持たない諸方法の乱立と混沌(3)創造的な問題解決の基本方式を求めてーこの講義の方向
- a.科学技術も創造性諸技法も、基本方式を持っていない
- b.分野を超えた新しい方法TRIZ、簡潔な思考プロセスUSITに注目する
- c.創造的な問題解決の新しい基本方式:「6箱方式」を提唱する2.TRIZの樹立:科学技術情報を再構成し、分野を超えて活用する方法
(1)TRIZ(発明問題解決の理論)の成立と普及
- a.G.アルトシュラー(旧ソ連)の生涯とTRIZの樹立
- b.90年代以後の米・欧・日・韓などへの普及
- c.近年の状況(2)TRIZが科学技術情報を再構成して得た多くの知識
- a.科学技術原理の逆引き: 目的機能 => 実現手段(原理と技術)
- b.特許のアイデアのエッセンスを抽出:40の発明原理
- c.システムの各側面の発展に注目:技術システムの進化のトレンド
- d.特許の問題類型の整理:(改良したい側面 vs 悪化する側面 => 解決アイデア
- e.問題類型の整理:機能的関係のパターン => 解決アイデアのパターン(3)TRIZが創り出した「考える方法」:矛盾の解決
- a.システムとして考える
- b.擬人化(問題への没入): 賢い小人たちの方法
- c.一つの側面に対する正反対の要求(矛盾):要求を分離できる場面を考える(4)TRIZにおける問題解決の方式の全体構造とその問題点
- a.TRIZのエッセンス
- b.TRIZの主要技法の全体構造:「4箱方式」の複数路線のため煩雑3.USITの成立:身近な問題を創造的に解決する簡潔な一貫思考プロセス
(1)USIT(統合的構造化発明思考法)の成立と発展
- a.E.シカフス(米)による開発
- b.日本への導入と展開(中川)(2)USITの基本プロセスと考える方法
- a.USITの一貫プロセス(フローチャート表現)
- b.システムの考え方:オブジェクト(構成要素)、属性(性質の種別)、機能
- c.USITの解決策生成法:原型の5解法、TRIZの全解法を統合したオペレータ体系(3)USITの簡単な適用事例
a.裁縫で針より短くなった糸を止める方法を作れ
b.通常の額縁掛けを改良して、傾かない/傾きにくいようにせよ4.「6箱方式」:創造的な問題解決の新しい基本パラダイム(基本方式)
(1)「6箱方式」の成立:USITプロセスのデータフロー表現
- a.USITの思考プロセスを4箱で表現する:「思考の世界」での新しい「4箱方式」
- b.現実の世界を含めて表現する:問題の認識から、解決策の実現までの「6箱方式」(2)「6箱方式」の内容とその意義
- a.データフロー表現で定義する意味:フローチャート表現との違い
- b.「現実の世界」と「思考の世界」を区別する意味、その受け渡し
- c.「現実の世界」で問題を捉える(箱1→箱2):その目標と種々の方法
- d.「思考の世界」で問題を分析する(箱2→箱3):その目標と種々の方法
- e.「思考の世界」で解決策のアイデアを得る(箱3→箱4):その目標と種々の方法
- f.「思考の世界」で(概念的)解決策を作り上げる(箱4→箱5):その目標と種々の方法
- g.「現実の世界」で解決策を実現する(箱5→箱6):その目標と種々の方法
- h.「イノベーション」が成功するためには(3)「6箱方式」が「創造的な問題解決」の基本パラダイム(基本方式)であるという認識
- a.科学技術における位置づけ:「4箱方式」は既存理論・技術の適用、「6箱方式」は新しい理論・技術の開発
- b.「創造性諸技法」における位置づけ:「6箱方式」が全体に枠組みを与える
- c.種々の創造性技法や問題解決法を「6箱方式」という枠組みに位置づけ直す
- d.「6箱方式」は種々の実践法を許す:USITが簡潔・明快な実践法である(4)「創造的問題解決の方法」の大きな目標
- a.「創造的な問題解決」(とそのための方法)が必要とされる分野・領域
- b.個別の方法の理解・普及(の競争)よりも、基本的な方式の理解・普及が大事
- c.新しい大きな目標:「創造的な問題解決」の一般的な方法論(基本方式)の確立と普及5「6箱方式」の具体的理解と実践方法
(1)TRIZ/USITによる身近な問題解決事例を「6箱方式」で理解する
- a.USITのマニュアルと適用事例集(「6箱方式」で整理ずみ)
- b.復習:裁縫で針より短くなった糸を結ぶ問題 (USITマニュアルに則った説明)
- c.復習:通常の額縁掛けを傾かない/傾きにくくする問題(USITマニュアルに則った説明)
- d.水洗トイレを節水化した事例: TRIZによる矛盾解決の好例
- e.ホッチキスの針を潰れなくする問題:賢い小人たちの方法
- f.マンションのオートロックドアの安全性向上の問題: 原因分析の方法(2)現実世界での(複数技法を使った)問題解決事例を「6箱方式」で理解する
(3)創造的問題解決のための学習・活動・組織化
6.まとめと総合討論
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最終更新日 : 2022.11. 7 連絡先: 中川 徹 nakagawa@ogu.ac.jp