Darrell Mann : ICMM Book 第10章 さてこれから、第11章 参考文献 |
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『イノベーション能力成熟度モデル (Innovation Capability Maturity Model (ICMM)) 入門編』
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編集ノート (中川 徹、2021年 3月18日)
Darrelll Mann の本の第10章、第11章、第12章をまとめて掲載します。本ページの記述は第1章と同様で、詳細目次、導入のための簡単な解説、そして本文です。訳文中の、( )は著者の挿入句など、[ ]は訳者の補足です。
本章の詳細目次
本章への導入 (中川 徹、2021. 3.18)
第10章: 本書を読んだ後に、あなたが (1) 自分の組織のICMMレベルを理解し、自社の力で次のレベルに進めると思えば、 「今度はあなたの番です」。(2) 自分の組織のICMMレベルの客観的な外部評価が必要と思えば、ICMM代理店が応じます。(3) 自分たちのレベルと、どこに進みたいのかを知っており、「旅」の設計と促進に役立つ外部サポートを受けたいのなら、著者やICMMの代理店とミーティングを持つとよいでしょう。
第11章: マネジメント、特にイノベーションに関する多数のテキストの中で、「クラシック」カテゴリーとして推奨するもの15件を、11.1節にまとめました。また、本書の中で引用した参考文献9件を11.2節にまとめています。[訳注: 原書を英文のままで示し、和訳書が出版されているものを付記しています。]
第12章: ICMMを「イノベーション能力構築のグローバルスタンダード」にしていくことを、目標にしています。世界のICMM代理店へのアクセスに言及しています。[訳注: このICMM組織や国際的な標準への進展はその後、遅々としているようです。]
最後に、本書の表紙のアートデザイン(Darrell Mann 自身の作)の趣旨を詩に書いています。
導入(中川) | 10章 さてこれから | |||||
11章 文献 | 11.1 クラシックな文献 | 11.2 本書の引用文献 | 12章 連絡先 | カバーアート | 編集後記 | 英文ページ |
原著第10章の和訳
第10章 さて、これから何を?
「スプーンで食べさせるのは、長期的に私たちに何も教えてくれません。
スプーンの形だけです。」
E.M.Forster
あなたはこの短い本で読んだことに何らかの形で共鳴し、あなたの組織内でイノベーション能力を体系的に構築するプロセスをさらに調査する必要があると、思われるでしょうか?もしそうなら、ここからさらに検討したいと思われるだろうアクションが、以下のようにいくつかあります。
(1) もし、あなたが本書を読み、アンケートに回答した(組織内の他の人にもそうしてもらったことでしょう)うえで、あなたがあなたの組織のレベルを知ったと、十分合理的に自信がある場合には、あなたはあなたの次のレベルに行くのに関連する「旅」の本を探索するべきです。そして、もしあなたが、あなたの組織はその「旅」を始めると有益だ/必要があると考え、そしてあなたがそれを自分一人でできると考えるなら、もちろん、「今度はあなたの番です」。ICMMインフラストラクチャーの誰一人、会社が必要としていないサービスを売りつけるビジネスはしていません。社内独自のイニシアチブは、文化の受け入れをずっと速やかにするという大きな利点があります。特に、コンサルタントたちに対する不信感や冷笑がある場合には。
(2) もし、あなたがあなたの組織のレベルについて確信が持てず、十分な外部評価をしてほしいと考えるなら、あなたは最寄りのICMM代理店に連絡して、評価の予定を手配する必要があります。ICMM代理店の創設時のリストを、本書の最後に記載しました。ICMMフレームワークの現在の急速な拡大を考えますと、代理店の最新情報は当社のWebサイトをご覧ください。
(3) もし、あなたが自分がどこにいるのか知っており、どこに行きたいのかも知っていて、あなたが単に、「旅」の設計と促進に役立つ外部サポートを探しているだけの場合も、あなたの次の寄港地は、電話または最寄りのICMM代理店オフィスとのミーティングです。
あなたがここからどこへ行くにしても、本書のこの段階に到達するために時間を費やしていただいたことに、あなたに感謝します。
そして、私たちみんなの前にある激動と断続的平衡の時にあって、あなたの成功と健康を、祈ります。
ボンチャンス。
原著第11章の和訳
第11章 参考文献、文献目録、読書案内
「悲しいかな、私はインスピレーションが天から落ちてくるとは信じていません。
むしろ、深い怠惰の結果です。」
Jean Cocteau
11.1 一般的な参考文献
車輪を再発明することを避けたいというのが、私たちの変わらぬ意図です。もし、誰かが、どこかで、私たちのためになんらかのハードワークを行った場合は、ぜひともその仕事を利用し、読者の皆さんとICMMの「旅」をする人たちに、それらの私たちのためにいくつかのハードマイルを歩いた素晴らしい多くの個人を指し示そうとしてきました。ICMMの「旅」のそれぞれのレベルについて、世界で最も権威のある理論家や実践者から、そしてイノベーションの世界のあらゆる側面から、多数の特定のイノベーションテキストがあり、仕事のコレクションがあります。
より一般的には、これらはイノベーションテキストの一部であり、あなたの組織のICMMレベルに関係なく、ICMMと私たちの仕事を最も広いビジネスの文脈に設定するのに役立つと、私たちが思っているものです。。
現在、英語で発行されているマネジメントのテキストは年間4500以上あり、その3分の1近くがイノベーションに直接関係しています。悲しいかな、(今日のイノベーションプロジェクトの成功確率がルーレットのオッズと同等であるのと同様に、)本当に良いテキストを見つける可能性は比較的低いのです。以下に示しましたのは、私たちが2−3%の「クラシック」カテゴリに入るものとして、ためらうことなく推奨するものです。たとえ読者が働いている組織が、これらの著者が話している知見や推奨を展開するメリットがないようなICMMレベルにあったにしても、個々の読者にきっと役立つという観点で価値があると、私たちが考えるものです。
[訳注: 以下の文献リストは、正確を期すためにあえて英文のままにしています。Amazonサイトで得られた情報を補足しています。出版年は必ずしも初版のものではありません。和訳書が出版されているものだけ、和文で書きました。]
[1] Senge, P.M., 'The Fifth Discipline:The Art & Practice of The Learning Organization'。 『学習する組織―システム思考で未来を創造する』、 ピーター M センゲ 著, 枝廣淳子他訳、英治出版刊、 (2011)。
[2] Simonton, D.K., 'Greatness: Who Makes History And Why'(1994)。
[3] Rosenzweig, P., 'The Halo Effect: ... and the Eight Other Business Delusions That Deceive Managers '(2007)。
[4] Utterback, J., 'Mastering The Dynamics Of Innovation' (1994)。『イノベーション・ダイナミクス―事例から学ぶ技術戦略』、ジェームズ・M. アッターバック著,大津正和・小川進訳、有斐閣刊、(1996)。
[5] Lanier, J., 'You Are Not A Gadget: A Manifesto'(2009)。『人間はガジェットではない』、 ジャロン ラニアー著, 井口耕二訳、ハヤカワ新書juice、(2010)。
[6] Alexander, C., 'Notes On The Synthesis Of Form'(1964)。『形の合成に関するノート/都市はツリーではない』、クリストファー アレグザンダー著、稲葉武司他訳、SD選書、(2013)。
[7] Arthur, W.B., 'The Nature Of Technology: What It Is And How It Evolves'(2009)。
[8] De Bono., E., 'The Mechanism Of Mind: Understand how your mind works to maximise memory and creative potential ' 。
[9] Graves, C.W., 'The Never Ending Quest'
[10] Ogilvy, D., 'Ogilvy On Advertising'(1983)。『「売る」広告』、デイヴィッド・オグルヴィ著, 山内あゆ子訳、海と月社刊 [新訳](2010)。
[11] Wood, Derek, 'Project Cancelled'(1975)。
[12] Wilkinson, D., 'The Ambiguity Advantage: What Great Leaders are Great At'(2006)。
[13] Garant, C., 'The Tao Of Design'(1998)。
[14] Sudo, P.T., 'Zen Guitar'(1998)。
[15] Handy, C., 'The Empty Raincoat'
11.2 本書に引用した参考文献
最後に、このICMMの入門編のコースを通して使用される参考文献は次のとおりです。
(Ref. 1) Technical Report CMU/SEI-93-TR-024 ESC-TR-93-177 February 1993, Capability Maturity Model for Software, Version 1.1.
(Ref. 2) Campbell, J., 'The Hero With A Thousand Faces (Collected Works Of Joseph Campbell)', New World Library, 3rd Edition, April 2012. 『千の顔を持つ英雄(上・下)』、ジョーゼフ・キャンベル著、倉田真木他訳、新訳版、ハヤカワノンフィクション文庫 (2015)。
(Ref. 3) Matchett, E., 'The Road To True Professionalism', IFR Press, reprinted June 2012.
(Ref. 4) Fenn, J., Raskino, M., 'Mastering The Hype Cycle: How To Choose The Right Innovation At The Right Time', Harvard Business School Press, October 2008.
(Ref. 5) Sheth, J., Sisodia, R.S., 'The Rule Of Three: Why Only Three Major Competitors Will Survive In Any Market', Free Press, 2002.
(Ref. 6) Mann, D.L., 'Hands-On Systematic Innovation', IFR Press, 2nd Edition, 2009. 『TRIZ 実践と効用 (1A) 体系的技術革新 改訂版 新版矛盾マトリックスMatrix2010採用』、中川徹監訳、知識創造研究グループ訳、クレプス研究所刊(2014)。
(Ref. 7) Mann, D.L., 'Hands-On Systematic Innovation For Business & Management', IFR Press, 2007.
(Ref. 8) www.triz-journal.com, May 2002 issue.
(Ref. 9) '3M's Innovation Crisis: How SixSigma Almost Smothered Its Idea Culture', Business Week, June 2007.
原著第12章の和訳
第12章 グローバルな連絡先
「協力は徹底した信念です。
誰もがそこに着かない限り、
誰もそこに行けない。」
Virginia Burden
最終的には、ICMMがイノベーション能力構築のグローバルスタンダードになることが意図されています。多くの場合、あらゆる形式の標準の最も重要な側面は、地域や文化の違いを考慮に入れる柔軟性の必要性を認識することです。本書は、モデルの基本的なテンプレートを定義しています。あなたは地元のICMM代表者を、ますます多くの企業中に見出すでしょう。
デフォルトでは、本書の著者に連絡ください。
またはwww.meta-innovation.comにアクセスしてください。 [訳注: このURLは現在、他の会社のものになっているようです。(2021.3.18)]
お近くのICMMプロバイダーは次のとおりです。
カバーアート (Darrell Mann 作)
表紙の写真の砂漠のシーンは、いくつかの象徴的な趣旨で作成しました。
砂漠は孤独で荒涼とした所です
イノベーターが住む世界のように。何もないように見える砂漠を
無数のパターンが支えています。パターン中の鍵は
普遍的な進化のSカーブ。Sカーブは風景の中に隠れていて
ときとして光と陰の境に形成されます。イノベーション能力ビルダーたちが
形成した世界のように。
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最終更新日 : 2021. 3.20 連絡先: 中川 徹 nakagawa@ogu.ac.jp