TRIZフォーラム: 読者の声

読者の声 (2016年12月〜2017年 1月)

池田 昭彦、村田 朋美、宮里 好一、貞廣 哲、島田 宗洋、小林 三輝也、中川 徹

責任編集: 中川 徹(大阪学院大学)

海外からの読者の声は英文ページを参照ください

「読者の声の索引ページ」も参照下さい

掲載: 2017. 2.14

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  編集ノート (中川 徹、2016年11月11日) 

読者の皆様から折に触れていただいた感想・ご意見を、まとめて掲載させていただいているページです。お寄せいただきました通信に心より感謝いたします。

簡単な表形式で紹介させていただきます。

2016.11.14

池田 昭彦; 中川返信

Darrell Mannの原書の入手法
2016.12.27  --------------------- 『TRIZホームページ』更新 ------------------
2016.12.29 村田 朋美 年末の挨拶、俳句
2016.12.30 宮里 好一 現場リーダーの真の学びの場を
2017. 1.11 貞廣 哲;  中川返信 6箱方式、問題解決の簡略法と正攻法
2017. 1.13  --------------------- 『TRIZホームページ』更新 ------------------
2017. 1.15 島田 宗洋;  中川返信 訳書: 『わたしたちはどんな死に方をしたいのか?』
2017. 1.16 小林 三輝也 「自由」vs「愛」
 
本ページの先頭   ホームページ更新(2016.12.27)

貞廣 哲

ホームページ更新(2017. 1.13) 島田 宗洋      

「読者の声の索引ページ」

英文ページ


  池田 昭彦 さん  ==> 中川 徹   2016.11.14    Darrell Mann の原書の入手法

「TRIZホームページ」18周年おめでとうございます。 次は19年、そして20年を目標にこれからもご活躍下さい。

私も神奈川工科大学での授業が今年で7年目になりましたが これからも継続して若い世代にTRIZの考え方を伝えていきます。 先生に一つご相談ですが、学生で毎年のように留学生がいます。 そこで私のTRIZの英語スキルを上げる必要性を感じています。

そこでダレルマンの「体系と技術革新」やMat2003の書籍の 英語版を探しているのですが見つかりません。 入手方法をご存知でしたらお教え頂けると助かります。 または中古で書き込み等あっても構わないので、もし余分に お持ちであれば譲って頂ければ助かります。

  中川 徹  ==> 池田 昭彦 さん   2016.12.26

返信をすっかり忘れていて、申し訳ありません。

Darrell Mannの原書は、(もし Amazon.co.jp の洋書で見つからないなら) MannのHPで買うことができます。 URL: http://www.systematic-innovation.com/ 

 


   『TRIZホームページ』更新(2016.12.27 付け) 

既発表論文を6箱方式で表現する (1) 中川 徹による論文18編 (2000−2016) (中川 徹)

 村田 朋美 さん  ==> 中川 徹   2016.12.29              年末の挨拶、俳句

先生の視野の広さ、着眼点、そして頑張りは感動ものです。年末はしっかり休まれて、英気を養ってください。健康第一です。  

素敵な新年になりますように。この一年の拙句をお送りします。  ご笑覧くだされば幸いです。  

   切 炬 燵         むらた ともみ      (『幸魂』6号に掲載)

はやぶさは 天馬の姿 初御空

はたと膝 打つうれしさよ 梅開く

羊蹄の 花や運河を みりん船

夏あらし 礫のごとく 面を打つ

妻抜けし 穴そのままや 切炬燵

以下、蛇足的な説明です。   

羊蹄(ぎしぎし)の句は [千葉県] 野田にいまも残っている 運河の物語を詠んだもの。利根川と江戸川を上流でつないで、江戸への物資を運んだ時代から運河構築の案はありました。しかし幕府は財政難で実現できませんでした。当時から江戸の女子供の楽しみは「みりん」という甘味でした。やっと明治になってフランス技術者の指導で運河が完成。江戸(東京)にみりん船が通ったのです。帰りは江戸からの荷物を運びました。それもやがて鉄道で置き換えられてしまい、いまは巨大な運河の一端が残されています。東京理科大学野田校の傍ですネットで見ることが出来ます。  

私が最も長く関わったのが剣道ですが、一昨年の世界剣道大会(数十年ぶりの日本開催)で日本が優勝しました。サンディエゴから剣道部の後輩が駆け付けてくれ一緒に観戦しました。久々に胸が躍りました。それが礫の句です。             

 宮里 好一 さん (医療法人タピック 宮里病院長)  ==> 中川 徹   2016.12.30   現場リーダーの真の学びの場を

いつも先生の識見とたゆまぬ進化の思考過程に、驚き学んでいる者です。

「危機感と 希望」、この1年の私が率いるタピックの歩みを締めくくった言葉でした。来年は、 「人と組織の育成」を私や少数の取り巻きだけでなく、150人の組織内リーダーとと もに取り組む「しくみ創り」を開始します。 こういう形でしか先生を激励できませんが、これからも先生の活動が継続され私たち 現場リーダーの真の学びの場を提供いただけるようお願いいたします。

      


 貞廣 哲 さん  ==> 中川 徹   2017. 1.11    6箱方式、問題解決の簡略法と正攻法

明けましておめでとうございます。 本年もよろしくお願い申し上げます。

TRIZ,USITを理解しようと先生の論文18編(2000-2016)を読ませて頂いております。

資料の中に、 「40の発明原理、76の発明標準解、進化のトレンド、AIRZなどあるが、TRIZの真髄のエッセンスとみなすにはあまりにも膨大である。」 との記載があります。また、「私が気づいたのは、「真剣な知的活動成果のほとんどすべてを、6箱方式で表現できる」ということです」とあります。

TRIZの4箱方式でも、USITの6箱方式でも、知的活動成果を表現できると 私も思いますが、最初の箱から最後の箱に至るルートにおいて、実は、エンジニアやその課題にずっと携わっている人の経験知や暗黙知で解を見つける方が、TRIZやUSITのルート(プロセス)より、 時間的に速いのではないでしょうか? このことが1996年頃日本に入って来たTRIZが拡がらない理由ではないでしょうか? そのような考えはおかしいでしょうか?

  中川 徹  ==>  貞廣 哲 さん   2017. 2.13

ずっと以前にメールをいただいていながら、返信できていなくて、失礼しました。

「USITの6箱方式で知的活動成果を表現できる」というのは、「後から表現できた」というのが本質ではありません。  

知的活動の本質的なプロセスを、この6箱方式の考え方に沿って記述できる。  
知的活動をこの6箱方式のプロセスに沿って記述すると、その活動の本質をよく理解できるものになる。
6箱方式のプロセスをガイドラインにすると、問題解決の知的活動を、速やかに適切にガイドできる。
研究者や経験者が、(6箱方式を知らずに)いろいろと考えながらやった知的活動であっても、それを後から6箱方式で表現すれば、その当事者自身でも、「たしかに、整理すれば、そのような観点から研究・考察したのだと言える。」と認識する。  
研究者や経験者が、6箱方式を知れば、さらに効率よく、適切に研究・開発活動ができる。   

などと、言うこともできるでしょう。 (上記で、6箱方式を4箱方式に替えると、そうはいえないこと、4箱方式ではうまくできないことが出てきます。)

なお、「エンジニアやその課題にずっと携わっている人の経験知や暗黙知で解を見つける方が、時間的に速い」というのは、そのような「経験がある範囲」の問題の場合です。  
経験者が、新しい問題にぶつかって、どうしてよいのか分からずに、四苦八苦すること、頭の中、あるいは実際に実験しつつ、試行錯誤することはよくあります。   
そのようなときこそ、「創造的問題解決」が必要なのであり、TRIZやUSITで言っている方法が必要で、かつ有効(かつ効率的) なのです。

本当に優れたエニジニアや研究者は、6箱方式で記述しているような 「考える方法」を自分の中に作り上げています。「経験がある範囲の問題」なら、頭のなかでさっと解いていくでしょうし、「新しい困難な問題」なら、6箱方式と同様な方法でしっかりと 積み上げて考えて、問題解決していくでしょう。  

簡略法でできる場合と、それではできずに正攻法が必要な場合があります。優れた人は、その両方を知っており、その使い分けができるひとでしょう。

学術界は本来、このような「正攻法」をきちんと作り上げて、若い研究者に指導していくことが期待されているのですが、その「正攻法」を明示的・体系的に示すことができていないのだと思います。
大学の研究室で、個別テーマに沿った研究指導はできても、研究方法を一般化した形で(理論として)指導することが、(日本でも世界でも)できていないのだと、私は思います。  

創造的問題解決の6箱方式は、この「正攻法」の骨格を示しているものです。   とりいそぎ

 


   『TRIZホームページ』更新(2017. 1.13 付け)    

ご挨拶: 新年にあたって (中川 徹)。 「自由」vs「愛」: 人類文化を貫く未解決の「主要矛盾」(中川 徹、東大YMCA会報) 

 

 島田 宗洋 さん  ==> 中川 徹   2017. 1.15    訳書:  『わたしたちはどんな死に方をしたいのか?』

度たびメールをいただきありがとうございます。

貴兄の思想<「自由」vs 「愛」:人類文化を貫く未解決の「主要矛盾」>には大い に関心があります。その溝を埋める理念が 倫理であるということにも大いに共感を覚えています。

先週、貴兄に、解説付き翻訳書
     『わたしたちはどんな死に方をしたいのか?』(ミ ヒャエル・デ・リッダー著、島田、アーデ訳、教文舘)
を 謹呈させていただくべく手配をしました。 多分、今週中にはお手元に届くことと思います。

この中にも貴兄の「主要矛盾」が随所に現れてきます。特に終末期医療では出来ることは 何でもやることは間違っています。そのような自由は医療者には許されていないと思います。 高度先進医療時代を迎えた現代医療には新たな医の倫理が問われています。それは 「自由」ではなく「愛」に基づいた医療倫理だと思います。        では、また   島田宗洋

  中川 徹  ==> 島田 宗洋 さん   2017. 1.26

先日は、解説付きの翻訳書『私たちはどんな死に方をしたいのか?』を お贈りくださり、誠にありがとうございました。 ちょうどいま、読了したところです。  

私は、本を読むスピードが遅く、460頁もある分厚い本を読むにはひと月ほどもかかるかも、と思っていたのですが、非常に興味深い内容で、非常に読みやすい訳文でしたので、ひきこまれて、一週間で読了することができました。

私の、父が22年前、母が16年前、義母が11年前にそれぞれ亡くなり、その老後の時期を知っていますが、臨終に立ち会えたことはありませんでした。ですから、人の死、自分の死について、どうしても抽象的にしか認識できていません。本書で、さまざまな人たちの終末期と死のありようが、医師の著者の直接のかかわりでリアルに描かれていることが、強く印象に残ります。   

緩和医療がどんなものかも知りました。救命延命医療から、緩和医療へと、各人の終末期に目標が移行するべきだということ、また、医療界全体のウエイトがシフトすべきだということがよく分かりました。

医療倫理と法律・司法の問題は、随分とデリケートですが、原著が明確に議論しており、島田さんの丁寧な訳と、解説が大変参考になります。 ありがとうございます。

[注:参照下さい: 「救命延命医療から緩和医療へ(島田宗洋) (2016. 7.31)]


 小林 三輝也 さん  ==> 中川 徹   2017. 1.16

いつもTRIZ情報、ありがとうございます。

「自由」vs「愛」の概念を伺い、自分のブログで書いていた ことと通じると思いましたので、リプライさせて頂きます。 「欲望の資本主義を未来に導くために」(2017. 1.14) <http://blogs.yahoo.co.jp/mikiyakoba/MYBLOG/yblog.html>

PS:人材育成に役に立つ資料がありましたので、共有させて頂きます。世の中を俯瞰して、良くしたい と考えている人は多いと思いますが、実行している人は少ないと思います。今後共、よろしくお願い致します。

阪井和男(明治大学)「やわらかなイノベーションの行為とソフトウェアプロセス」(ソフトウエア技術者協会、2011.1.31)

樋口耕太郎(沖縄大学)「幸福論 第6回 ポジティブ心理学」

 

 

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最終更新日 : 2017. 2.14    連絡先: 中川 徹  nakagawa@ogu.ac.jp