TRIZの簡易化、一般化への動き

 専門家ではない私たちが、TRIZを学び、習得することはとても難しいものです。
 なぜなら、それは、膨大な蓄積量と多種多様の知識を習得する必要があるからです。
 その難しさの部分で、TRIZは社会に広く広まりにくいという歴史をたどってきました。

 諸外国では、TRIZは、
 「企業の商品競争や技術競争の中で大いな成果を出すのではないか」と期待され、
 特に企業内での研究が進められてきましたが、エキスパートでないものがTRIZを学び、
 広く使い成果を出していくことや、理論を理解することは、容易に成功しないものだったのです。

 そこで、TRIZを本格的に学んできた研究者の中に、TRIZを簡易化しようという動きが始まりました。
 そして、TRIZがエキスパートでない人でも簡単に学ぶことができ、使えるように、
 簡易化して普及させようとする研究が進められました。

 そして、イスラエルで、TRIZを簡易化し、SIT(Systematic Inventive Thinking)と言う形で簡易化TRIZが体系化されました。
 さらに、そのSITは、アメリカのフォード社の研究者、エド・クラフト氏によって、 エキスパートでなくても、
 3日程度のセミナーなどで学べ、様々な問題に対応できるように 改良が加えられました。
 それが、USIT(統合的構造化発明思考法/Unified Structured Inventive Thinking)法と呼ばれるものです。

 TRIZの普及と、その理論が現在社会で必要とされ、利用しやすい形となったものがUSITなのです。
 また、学生レベルでも、USITはとても理解しやすく、学びやすいものです。

 TRIZの「問題解決の理論や概念」を知るためにも、このUSITが手に取りやすく、学びやすいものでしょう。
 し かし、日本では、言語の壁の問題などから、USIT・TRIZの和訳資料などが少ないことが現状です。

簡易TRIZ・USITを使ってみよう!

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[作成:2005.11.18 肥田;最終更新2005.12.11 肥田]